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林野庁

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暖温帯有用広葉樹人工林施業体系の確立(イチイガシ等の新たな実証試験林(展示林)の造成)

キーワード:広葉樹人工林

1 開発目的

有用広葉樹等の広葉樹適地判定技術等による人工林施業体系化の確立と、併せて展示林の整備も行う。

2 成果の概要

  • 自生木を含む全83種について、成長量調査と病虫害被害調査を行い、「広葉樹展示林図鑑」としてとりまとめた。成長は、南九州地域に適した郷土樹種が良好な成長を示した。針葉樹では、胸高直径と樹高は比例関係を示す傾向があったが、広葉樹では胸高直径が大きいものと小さいものとでの樹高差は少ない傾向。(写真1、図1)
試験地(展示林)の状況

写真1 試験地(展示林)の状況

3成長期を経過した各プロットの樹高の成長は、試験地の下刈終了目安150cmと比較すると、2000本/haのプロットでは全品種で、1,500本/haのプロットではエリートツリーと精英樹の2品種が超過している。

試験地(展示林)の植栽配置図

図1 試験地(展示林)の植栽配置図

3 成果の詳細

  • 平成8年に3.92haの試験地に自生木を含む全83種について、原則3,000本/ha、一部3,500~4,000本/haで植栽し、その後、下刈りは全刈りで、一部筋刈り。初期成長良好なものは2~3年で下刈りを終了した。乾燥害・寒害及びノウサギ等による食害が発生したため補植を行なった。ほかに枝打ち、本数調整伐も実施。成長量調査と病虫害被害調査を行い、「広葉樹展示林図鑑」としてとりまとめた。(図2)
  • 各樹種の成長は、生育環境の特性に左右され、南九州地域に適した郷土樹種が良好な成長を示した。ブナ等の寒い地域で生育する樹種は良好な生育が見られなかった。
  • 植栽木と自生木の成長量の違いは、キハダ・ヤマグワともに、自生木が植栽木よりも成長旺盛で病虫害への免疫性も高い傾向が見られた。
広葉樹展示林図鑑の例(郷土樹種)

図2 広葉樹展示林図鑑の例(郷土樹種)

4 技術開発担当機関及びお問合せ先等

  • 担当機関:九州森林管理局 森林技術・支援センター
  • 共同研究機関:なし
  • 実施箇所:去川国有林263は林小班(宮崎県宮崎市)
  • 開発期間:平成8年度~平成26年度
  • お問合せ先:九州森林管理局 森林技術・支援センター、ダイヤルイン(0985-82-2211)

5 参考情報

印刷版(PDF : 1,203KB)

[九州森林管理局Webサイト掲載情報]
完了報告・実施報告(H13(ウ)~19)(PDF : 7,491KB)
実施報告(H13(イ))(PDF : 8,020KB)
実施報告(H12(イ)・13(ア))(PDF : 9,834KB)
実施報告(H9~12(ア))(PDF : 9,834KB)
実施報告(H8(イ)~10)(PDF : 8,992KB)
実施報告等(H8(ア))(PDF : 9,445KB)

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