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林野庁

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植生マットを用いた天然下種更新試験

キーワード:植生マット、天然下種更新、ササ

1 開発目的

治山工事で使用するマットを使って、ササを抑制するとともに、表土代わりとして稚樹を発生させる。

2 成果の概要

  • 厚いマットほどササ発生の抑制効果があるが、ササ発生時にマットは押し上げられて、乾燥し易くなり、稚樹の発生は困難となるため、乾燥対策が確実に見込める場合以外は、植生マットを表土の代わりに使用することは困難。
マット試験地(抜粋)

写真1 マット試験地(抜粋)

No2(植生マット+刈払いのみ)、No4(植生マット10mm+塩素酸)、No6(植生マット+テトラピオン)

3 成果の詳細

  • ササ発生の抑制効果は、1.ヤシマットの方が植生マットより、2.ヤシマット10mm厚の方が3mm厚よりも、3.保水基盤材付きのマットの方が保水基盤材が付いていないものよりも高い傾向にあった。
  • ササ発生の抑制効果は全てのマット設置プロットでみられ、無処理プロットと比べると5年経過してもササ発生量は11%~55%であり、厚いマットの方が効果は高い。
  • マットでの稚樹発生がほとんどなかった理由は、ササがマットを押し上げ、マットが接地していないことから乾燥し、種子が発芽する水分が不足していたためと考えられる。このため、乾燥対策が確実に見込める場合以外は、植生マットを表土の代わりに使用することは困難である。
マット試験プロット配置図

図1 マット試験プロット配置図

プロットにはマット加えて、薬剤散布(塩素酸系粒剤/テトラピオン)、ササ刈払い、地がき、Ao層除去を関連させたプロットも設けている

表1 使用マット一覧

使用マット一覧

4 技術開発担当機関及びお問合せ先等

  • 担当機関:中部森林管理局 東濃森林管理署、技術普及課
  • 共同研究機関:なし
  • 実施箇所:東濃森林管理署 付知裏木曾国有林106ぬ林小班(岐阜県中津川市)
  • 開発期間:平成22年度~平成26年度
  • お問合せ先:中部森林管理局 技術普及課、ダイヤルイン(050-3160-6548)

5 参考情報

印刷版(PDF : 798KB)

[中部森林管理局Webサイト掲載情報]
H22技術交流発表会資料(PDF : 2,558KB)

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