
オヒョウニレの樹皮採取・表皮処理を見学させていただきました!
【胆振東部森林管理署】
令和8年6月16日(火曜日)、白老町森野国有林内において、白老町および一般社団法人白老アイヌ協会主催によるオヒョウニレの樹皮採取が行われました。当署からも7名の職員が参加し、アイヌ文化に触れる貴重な機会として作業を見学・体験させていただきました。
胆振東部森林管理署と白老町は令和6年度に「アイヌ共用林野設定契約」を締結しており、白老町の国有林においてアイヌの伝統的儀式や文化活動に必要な林産物の採取を行うことを可能としています。今回はその取組の一環として、アイヌの伝統工芸品である「アットゥシ(樹皮衣)」の原料となるオヒョウニレの樹皮採取から洗い作業までが行われました。
【現地の様子】
当日は、白老アイヌ協会の皆さんをはじめ、白老町職員も加わり約30名での作業となりました。本来、オヒョウニレの樹皮は樹木を伐採せずに南側の樹皮のみを採取して利用するそうですが、今回は対象木が細く小さかったことから、全周の樹皮を採取した後に伐採しました。採取の前にはカムイノミ(カムイへのお祈り)を行い作業開始となりました。
【カムイノミの様子】
【オヒョウニレの樹皮を採取】
採取した樹皮は町内の会館へ運び込まれ、カッターや鉈を用いて外皮を剥ぎ、内皮のみの状態にする作業が進められました。当署職員も作業を体験させていただきましたが、実際に取り組んでみると刃の入れ方や削り方が難しく、熟練した技術が必要であることを実感しました。
【外皮剥ぎ作業】
【当署職員も挑戦!】
また、参加された町民の方から、ご自身で制作されたアットゥシを見せていただきました。完成までに2年を要したとのことで、アイヌ特有の文様の刺繍も自らデザインされたそうです。特に糸づくりは多くの時間と労力を要する工程とおっしゃっており、採取した繊維を一本ずつつなぎ合わせて糸を作り、その糸を用いてアットゥシを織り上げていくのだと教えていただきました。
【町民の方が制作したアットゥシ】
外皮を剥ぎ終わった後は、ウポポイ(民族共生象徴空間)へ移動し、洗いの作業を見学しました。洗い作業とは、川や沼に一週間程度漬けることで内皮のぬめりを除去する工程です。ウポポイの敷地内では作業可能な水場(メㇺ)が用意されています。その後樹皮を乾かして薄紙をはがすように繊維を採取していく流れとなるようです。
【ウポポイ施設内の水場(メㇺ)】
【樹皮を水場へ浸す】
【参加者で記念撮影】
今回は採取から洗いまでの一連の作業を見学させていただきました。なかなか体験できない貴重な機会であり、アイヌ文化を支える伝統技術やその継承に向けた取組について理解を深めることができました。当署管内の白老地区はウポポイ(民族共生空間)やポロト自然休養林など、アイヌ文化と深いつながりを持っています。今後も白老町および白老アイヌ協会との連携を図りながら、国有林野の適切な管理・活用を通じて、アイヌ文化の継承と振興に貢献してまいります。
(胆振東部森林管理署)
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