
士別市の三津橋産業(株)で工場見学させていただきました
【胆振東部森林管理署】
令和8年1月23日(金曜日)、士別市にある三津橋産業株式会社本社と道北ハウジングシステム協同組合の工場を見学させていただきました。道北ハウジングシステム協同組合はMITSUHASHIグループの企業であり、グループ内には造林・造材、重機整備、土木・建設を行う企業もあり、川上から川中、川下に近いところまで事業を行っています。
前日に第492回旭川銘木市を見学しており、広葉樹の加工現場を見学したいとお願いしたところ、本社の広葉樹工場だけでなく、針葉樹工場や道北ハウジングシステム協同組合の工場まで見せていただけました。
(ア) 広葉樹工場
銘木市では特にナラやマカバが高値で取引され、タモやカバも多く出品されていましたが、当工場の主な使用樹種は道産材のナラ、タモ、カバで、注文に応じてイタヤ、シナ、センなども加工しています。広葉樹は原木の姿も多様で原木単価も高いため、歩留まり(製品になる木材の割合)が高くなるよう製材しているそうです。主に家具やフローリング用に加工し、苫小牧にあるグループ内企業や旭川市内に卸しています。
天然乾燥を約1年、その後、人工乾燥を約1ヶ月行って出荷しているそうで、前日の銘木市で買い付けされた丸太も川下の消費者に届くのは1年以上先になります。
耳付材での出荷など、キャラクター(昔は「欠点」とも言われていましたが…)を活かした製品への対応や、見学時は道産材を使用した弓用の材を挽いていました。耳付材は製材工場側としてもノコを入れる回数を減らせるというメリットがあります。
広葉樹工場内の加工様子
広葉樹工場内の耳付材
(イ) 針葉樹工場(一次加工)
主な使用樹種はトドマツで、主に建築材(羽柄材、ツーバイフォー住宅材)を生産し、原木消費量は広葉樹工場の約4倍です。規格サイズへの加工がほとんどで、広葉樹と比較すると生産性重視で加工しており、機械化されている様子が見られました。製品のほとんどが道北ハウジングシステム協同組合の二次加工に回ります。
針葉樹工場の様子
(ウ) バイオマスボイラー
製品の品質に大きく影響する工程が「乾燥」で、芯部分と樹皮近くでは含水率が全く違い、季節や気候条件によっても出来が変わってくることから、試行錯誤しながら乾燥・調湿を行っているそうです。
乾燥を行うボイラーは、燃料としてバーク(製材前に削った樹皮)などバイオマス原料を使用し、その蒸気熱を乾燥窯(15基)に送って乾燥を行っています。
バイオマスボイラーの様子
乾燥窯の様子
(エ) 二次加工
一次加工し、人工乾燥させた針葉樹の製材を、カンナがけして仕上げます。
また、欠点によって規格サイズにならなかった製材は、フィンガージョイント加工(ギザギザの凸凹を合わせて接着する加工方法)を行って無駄なく利用します。長さ40cm程度以上の板を縦につなぎ合わせ、最長6mの製品の生産が可能となったそうです。曲げ強度試験を行う装置も見せていただき、製品の品質についての話も聞きました。
フィンガージョイント加工
さらにプレカット加工といい、建築現場での加工ではなく、CADデータをもとに工場で建材の種類に合わせた加工もしています。「〇〇邸」という標示が見られるなど、丸太から建築材として仕上がるまでの一連が見られたという実感が得られました。金物工法という、接合部に金物を用いる工法へも対応しています。
プレカット製品(金物工法)
木材加工工場では「木材は無駄がない」ということをよく聞きます。当工場でも、バークは燃料、端材はチップ、おが屑は家畜の敷料などに利用しており、捨てる所がありませんでした。
また、国産材・道産材の普及を重要な課題と考えられており、プレカット工場では強度等の問題もあって構造材に外国産材を使用しなければならないことが残念で、構造材の国産材率を高めることが今後の課題だという話もされていました。
また、女性が働く姿も見られました。欠点を取り除くなど、力仕事というより繰り返しの作業に就いているそうです。北海道立北の森づくり専門学院の卒業生も数名働いており、林業・木材関連産業で多く聞かれる人手不足解消のため、工夫されている様子が伺えました。
今回の見学では、木材の加工について幅広く学ぶことができ、大変勉強になりました。三津橋産業株式会社様、貴重なお時間をありがとうございました。
(業務グループ)
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