
タワーヤーダ現地見学会(えりも町)を開催しました
【日高南部森林管理署】
令和7年11月19日(水曜日)、ひだか南森林組合が所有するタワーヤーダが稼働中のえりも町有林内で、国有林野職員向け「タワーヤーダ現地見学会」を開催しました。
道内で初のタワーヤーダ実稼働という貴重な機会ということで、ひだか南森林組合に協力依頼し現場の提供が実現。北海道森林管理局および近隣の各森林管理署の職員42名の参加となりました。

開会挨拶
ひだか南森林組合 統括業務課長 神元様より、タワーヤーダの仕組みや稼働実績について説明があり、その後、実際の集材作業を見学しました。
架線状況説明
今回使用されたのは、自走式クローラー型タワーヤーダ「KMR4000U」で、搬器にはディーゼルエンジンが搭載されており、集材の速度が早く、伐採木を力強く引き上げます。2本同時に運ぶ様子も見られ、谷側から何本もの伐採木が次々と運ばれ、あっという間に集積していく様に圧倒されました。
自走式クローラー型タワーヤーダ「KMR4000U」
事前にプログラミングした区間を自動で走行し、伐採木を引き上げる搬器
土場付近まで集材後すぐにハーベスタで玉切
リスクの多い荷外し作業もリモコン操作により自動で安全に行えます。
遠隔操作でロックを解除(オートチョーカー)
これまの稼働結果から、地形によって様々な課題が浮き彫りとなり、その解決策を見いだすことで架線集材のスキルアップを図っている最中とのことでした。
また、架線集材では通常の集材作業より、林地残材の量が大幅に減少するという結果も出ており、近年の「林地残材を減らす」という課題解決に貢献する可能性があります。
今回の森林施業区域は海に近く急峻な地形が多いため、タワーヤーダを使用しない伐採作業では密度の高い路網整備が必要となります。しかし、近年頻発する大雨や集中豪雨による路網崩壊や山地災害が海などへ及ぼす影響が懸念されています。さらに、急峻な地形で間伐等の伐採作業時にかかり木の発生も多いため、安全面からも路網整備を最小限にした架線集材システムの導入を検討する必要があります。
架線集材システムがこうした課題を解決し、日高地区など急峻地での林業の追い風となることを期待します。
(業務グループ)
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