黒曜石ジオツアー2025への参加
【網走西部森林管理署】
令和7年9月19日(金曜日)、10月5日(日曜日)に遠軽町白滝ジオパークの「黒曜石ジオツアー(赤石山山頂コース)」が開催され、当署職員3名(佐野署長含む)が参加しました。当ツアーは、日本全国から石に興味がある方が参加しており、2023年に国宝に指定された「北海道白滝遺跡群出土品」や白滝ジオパークについて学ぶことかできます。遠軽町白滝周辺は、旧石器時代の遺跡が多く見つかっており、黒曜石は石器の材料として当時の人々に利用されていました。黒曜石は、火山活動によるマグマからできていると考えられており、他の岩石とは異なりガラス質でできています。
網走西部森林管理署と白滝ジオパーク推進協議会はジオパーク活動について協定を結んでおり、また、国有林内に黒曜石の産地があることから、黒曜石ジオツアーへの参加依頼があり、現地の様子やツアー内容等を把握するとともに国有林の取組についてPRするために参加しました。
10月5日(日曜日)のツアーには、佐野署長が参加し、冒頭の挨拶でジオパーク用に作成したチラシとリーフアートを用いて当署のPRを行いました。
まずは、遠軽町埋蔵文化財センターで黒曜石の誕生の歴史や黒曜石ギャラリーを見学します。出土した黒曜石の石器が美しく展示されています。ガイドの方から、白滝地区が日本有数の石器製造の拠点だったこと、2万年かけて、用途に応じて石器の形が少しずつ進化していることの説明がありました。
その後、車両で黒曜石の露頭が見られる国有林に移動します。急な傾斜の林道を上っていきます。途中から車両を降りて徒歩で移動し、道端の黒曜石群を見ながら山頂に進んでいきます。まさに、黒曜石の山といった感じで、林道ののり面には、黒曜石ではない石を探す方が難しいくらい、黒曜石が露出していました。
最後のポイントである赤石山山頂では、ここでしか見ることのできない赤茶色が混じった独特の黒曜石がありました。酸化した鉄分の色とのことです。黒曜石を顕微鏡で見てみると黒い粒が確認できました。黒い粒は鉄分であり、磁石を使って確認してみると石にくっつきました。
山頂での自由時間では佐野署長が山頂に自生しているハイマツや成長が抑制されているエゾマツなど、特徴的な樹木について解説しました。佐野署長の面白くてわかりやすい説明により参加者の皆さんは聞き入るように耳を傾け、佐野署長を囲むように参加者が集まってきました。参加者の皆さんから笑みがこぼれます。
今回のジオツアーでは、300万年の黒曜石の歴史、3万年の石器の歴史、300年の森林の歴史に触れることのできる濃厚なツアーとなりました。
佐野署長の解説を聞いたジオガイドの方からこのようなコメントをいただきました。
「赤石山の頂上でのお話が本当に面白く、豊富な知識とそれを分かりやすく伝えてくださるお人柄に感服いたしました。」
一般の参加者だけではなく、主催者側であるガイドの方からも高く評価いただき、今回のツアーに同行した甲斐がありました。
佐野署長が参加したジオツアーは大好評だったので、次回以降、佐野署長をゲストに特別ジオツアーが企画される日も近いなと思いました。
遠軽町では地域振興のために黒曜石を活用した取り組みを行っています。
これからも白滝ジオパーク推進協議会と協力して遠軽町白滝地区の国有林を適切に管理するとともに森林活用を通じて地域振興にも貢献していきたいと思います。
PR用チラシ
いしのたからくん
(事務管理官 中島)
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