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北海道森林管理局

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    各地からの便り

    留萌産トドマツ素材の研修会に参加しました

    【留萌北部森林管理署】


    令和7年8月20日(水曜日)、道有林留萌管理区 62林班52小班(小平町)において、北海道留萌振興局森林室主催「留萌産トドマツ素材の研修会」が開催され、留萌北部森林管理署からは職員6名が参加しました。
    研修会では主に「丸太の採材の仕方」と「製材する際の木の欠点」について勉強しました。
    はじめに株式会社 阿部林業 代表取締役 阿部さんから丸太の採材の仕方について説明を受けました。採材とは伐倒した木を丸太に切り分ける作業のことをいい、木の欠点(製材したときに悪影響が出る部分)を考慮して丸太の長さを決定し、一般材(主に住宅用などに使われる材)や原料材(主にパルプなどに使われる安価な材)の用途別に選別し有利販売に努めています。

    どうしたら無駄のない採材となるか参加者たちが頭を悩ませます。
    どうしたら無駄のない採材となるか参加者たちが頭を悩ませます。

    実際に採材作業を見学させていただきましたが、スピーディかつ正確に採材する様子は圧巻でした。

    採材し印をつけたところを玉切りしていきます。
    採材し印をつけたところを玉切りしていきます。

    特に、私が難しいと感じた点は欠点の見分け方です。節や曲がりは丸太の外見からある程度見分けがつきますが、「アテ(年輪が均一でなくなる部分)」や「(ヌレ(水喰い)」といわれる欠点は、切ってみないと分からないことが多いです。留萌流域で生産されるトドマツ材には、このアテやヌレが多いのが特徴です。

    赤い部分がアテといわれる欠点になります。
    赤い部分がアテといわれる欠点になります。

    また、今回見学した現場では「全幹集材」を行う造材システムを行っていました。全幹集材では、木を伐倒してすぐに玉切り(採材)するのではなく、木を切って枝を取り除き土場まで運んでから人力で玉切りします。土場まで木を運んでくる分、一手間かかりますが、より無駄の少ない採材をするためとのことです。

    次に、道立総合研究機構 林産試験場 性能部 斎藤さんから、丸太の外観から判断することが難しい、「節(ふし)」「アテ」「ヌレ」などの製材する際の欠点について説明を受けました。
    実際に製材された板などの実物を交えて丁寧に説明してくださり、欠点が発生するメカニズムや木取り(丸太の形状や欠点を考慮して無駄を出さないように製材すること)のポイントなどを学びました。

    アテがある部分で製材すると写真のように曲がりが生じてしまいます。
    アテがある部分で製材すると写真のように曲がりが生じてしまいます。

    節は年輪の中心から伸びていることを分かりやすく教えてくださいました。
    節は年輪の中心から伸びていることを分かりやすく教えてくださいました。

    説明の中でより良い製品をつくるためには、木を切って丸太をつくる林業側(川上)と丸太を製材する木材産業側(川中)がお互いに求める品質基準を理解しあうことが大切だという話があり大変参考になりました。
    今回の研修会は、国有林の製品生産事業においても役立つことが多く大変勉強になりました。
    最後に研修会の準備や企画をしてくださった皆様方に感謝申し上げます。


    (羽幌森林事務所 地域技術官 村上)

    お問合せ先

    総務企画部 企画課
    ダイヤルイン:011-622-5228

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