
「から松の株式会社サトウ」見学しました
【十勝西部森林管理署】
令和7年5月21日(水曜日)、「から松の株式会社サトウ」の苗木生産事業苗畑、本社工場及びウッディセンターを北海道森林管理局森林整備第一課・帯広事務所・当署職員合計15名で見学させていただきました。
見学の様子
帯広市に本社を構える「から松の株式会社サトウ」は、原木の調達から、製材、加工、販売、アフターフォローに至るまで一貫して取り組まれており、令和元年度からは「伐って使って植える」サイクルを続けていくために、苗木の生産も始めています。
苗木生産事業の見学では、現在の生産量などを伺った後、カラマツ・トドマツ・クリーンラーチ等のコンテナ苗栽培・裸苗の露地栽培、出荷前の苗を休眠保存させる冷凍倉庫の様子を説明いただきながら周りました。
ハウス内で育苗中のクリーンラーチコンテナ苗
カラマツコンテナ苗
冷凍倉庫にて
カラマツ苗畑
選苗作業はシルバーセンターにも作業を依頼していること、かん水に使用している井戸水は鉄分が多くかん水装置の目詰まり等メンテナンスが必要だということ、肥料で成長の調整をしていること、培土材料を地元から調達する工夫等、今回の説明を聞くまで知らなかった苦労やたくさんの興味深い内容を知ることが出来ました。
かん水中の様子
また、本社工場では、敷地に入ると丸太を挽く音や新鮮な香りがし、工場に入る前から期待が膨らみました。
搬入された丸太が、フィンランド製のヘッドマシンを含む一貫した生産ラインに流れて製材になる様子は目新しく、普段の私たちの業務である川上で生産された丸太が製材工場でこのような形になり、さらに川下でさまざまな用途に使われることを目の当たりにできる貴重な経験・学びの機会となりました。
搬入された丸太がラインに乗り始めました
この先で2枚にスライスされます
2枚に分かれました
巨大なボイラー室にて
防腐処理工程において薬剤の滞留防止のため一方向に傾いている
最後に案内していただいた本社工場に隣接するウッディセンターでは、製材後の加工が行われていて、主にパレットの製造をされていました。人工乾燥技術を用いて安定した品質にしており、モルダー加工により表面を滑らかにし色や光沢の美しい仕上げを行うことで、外観も耐久性も高い製品を出荷されていました。また、チップになる使用済みのパレットが山積みになっているところでは、海外の様々なパレットもあり、比較できたことも初めての経験で質問が飛び交いました。
木材人工乾燥機施設
このパレットは有価物として買い取り、ボイラー燃料等で再利用している
山元から消費者までたどり着くには、このような多くの製材加工工程を経ないと成り立たないことを改めて実感できる機会となりました。生産現場に携わる私たち職員は意識を持ちながら次にバトンをつなげる思いで、日々の業務に取り組んでいきたいです。
(森林情報管理官 花見)
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