
北海道で初の「セーザイゲーム」大会を開催
【檜山森林管理署】
令和5年11月14日(火曜日)函館アリーナ(函館市)において、北海道初となる「セーザイゲーム」大会を開催しました。
「セーザイゲーム」とは三重県の熊野林星会と三重大学が共同開発したボードゲームで、プレイヤーは製材会社の経営者となり、いかに品質の良い丸太を落札し、効率よく材木を作り出して稼ぐかを競います。
近年、資源量は年々増加しているものの木材の利用は十分に進んでいない等の林業・製材業における課題を学び、木材利用の重要性を知ってもらうことを目的に開発されたこのゲームを通じて、「林業や製材業について考えるきっかけを作り、森林・木材に親しみを持ってもらいたい!」とイベントを企画しました。
今回の開催にあたり、職員と普段林業に全く関わってない方から林業関係者まで総勢29名が参加し、6チームに分かれてゲームを行いました。
当日は熊野林星会から講師をお招きし協力していただきました。
同会は三重県熊野市を中心に活動している団体で、熊野材を活用し、様々な木育活動を行っています。
ゲームの前に製材所のイメージを確認
ルール説明をしている様子
「競り」は丸太の写真と直径を見て、これらの丸太の品質(※)がS材(優)・A材(良)・B材(可)のどれに区分されるかを考え、いくらの値段を出して買うかをチームの代表者が札を挙げて決めていきます。
後半の競りではどのチームも譲らず、1つの丸太に驚くような高値がつく場面もありました。
(※)丸太にある節の量などからその品質の優劣を区分します。なお、ここでの区分はゲーム上のものであり実際の規格とは異なります。
白熱した競りの様子
「木取り」は競りで獲得した丸太に製品を見立てた木のカードをいくつ切り出せるかチームで考え、配置していきます。
大きい製品を中心に切り出したチームや、とにかく小さい製品を沢山切り出すなど各々のチームによって木取りの仕方にも違いがみられました。
参加者からは「パズルのようで楽しかった!」などの声を聞くことができました。
カードの配置を真剣に考える様子
木取りが終わったら丸太カードを崩さないように慎重に換金所まで運び、お金に換えてもらいます。
カードを崩してしまうと荷崩れとなりやり直し
換金所で計算する様子
また、ゲームとは別に国有林PR展示スペースを用意しました。
ゲームの合間に見学している参加者もおり、国有林に興味を持っていただけました。
北の森かるたや森林官制服を展示
ゲームが終わった後は各チームの売り上げと優勝チームの発表を行い、優勝チームには熊野林星会さん開発製品のヒノキ端材から作られた「HIASOBI」(火遊びセット)が贈られました。
優勝賞品「HIASOBI」を贈呈する様子
最後のまとめとしてゲームと現実での木取りの違いや、地域ごとの素材生産量を確認し、利益の上げ方は様々で製材所の形態も異なるといったことを学びました。
ゲーム参加者からは「実際の製材に基づいているのがとても良い!」、「製材業の仕事内容について初めて知ることができた」などのコメントをいただくことができました。
ゲームと実際の木取りの違いを説明する様子
(厚沢部森林事務所 更谷)