|
||||
北海道大学雨龍研究林との相互交流見学会を開催【空知森林管理署 北空知支署】 令和4年10月31日(月曜日)と11月14日(月曜日)に北海道大学雨龍研究林と北空知支署管内国有林において、相互交流見学会を開催しました。 この見学会は、北海道大学雨龍研究林と北空知支署が地域の森林管理における課題を共有し、その解決に向け、知見を情報交換することを目的に毎年、研究林と国有林で相互に開催しています。 【10月31日@雨龍研究林】 初めにブトカマベツ川の氾濫原復元事業を見学しました。 川の流れを復元し多様な水辺の環境が再生されることで様々な生き物の生息地が形成され生物多様性にとっても、大切な取り組みです。 ![]() 左側が復元されたかつての流路 研究林では、分流工事や橋梁工事の他、護岸工事などでも現地で調達した丸太を活用しています。 ![]() 丸太を利用した護岸工 次に高性能林業機械によるカンバ林の伐採箇所を見学しました。 掻き起こし後に天然更新した47年生の小径木カンバ林で列状伐採、素材生産、更新補助作業(表土戻し)を実施した箇所です。 伐木集材コストが合わないカンバ林での効率性を高め、更新コストを抑えた森林施業として興味深いものがあります。 ![]() カンバ林の施業箇所 最後にカラマツ天然更新試験地を見学しました。 60年生カラマツ林の伐採跡地において仕様の異なる掻き起こし(表土戻し、通常、強度)を実施した箇所です。カラマツが数多く天然更新しており、掻き起こし方法が異なるとカラマツの成長に違いが見られ、今後の調査・研究の結果が期待されます。 ![]() カラマツ天然更新 【11月14日@国有林52林班】 52林班は今年9月から11月に伐採造林の一貫作業を実施した箇所で、68年生のトドマツ林と69年生のカラマツ林において誘導伐(帯状伐採)を実施後、機械地拵(掻き起こし)を行い、コンテナ苗の植栽が行われました。 ![]() カラマツ林の全面地拵・植栽地 カラマツ林では全面地拵・植栽を実施し、将来の機械下刈の作業を考慮し苗木の列間を4メートルで植栽しています。 また、施業地の一部で母樹となり得る広葉樹(ミズナラ・カンバ類)を伐採前に群状に保残し、天然更新を促進(樹冠下かき起こし)する試験を行っていることや、当該地で昨年実施した「多様な森林づくり現地検討会」で検討・提案のあった内容、土場にて樹種・品質別の椪積み現場も紹介しました。 説明のなかで雨龍研究林からは、多くの質問・意見をいただき、意見・情報交換を行うことができました。(以下抜粋) ア.伐根があると下刈機械の走行に支障があるのではないか。 イ.当林分ではメジロカバの母樹資源があるので、これを活かす施業を考えては? ウ.伐採率25%で誘導伐を行った後、残幅75%の今後の施業内容は?残帯で除伐・間伐は入れないのか? ェ.椪の層積の換算率について算出方法と適用地域の範囲は? 今後も相互交流見学会を通じ、お互いの事業や取組等の情報・知見を共有し、地域の森林管理における課題解決に向けて取組んでいきたいと思います。
|
お問合せ先
総務企画部 企画課
ダイヤルイン:050-3160-6271