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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    岩見沢農業高校2年生7名のインターンシップの受け入れをしました

    【空知森林管理署】


    岩見沢農業高校森林科学科ではキャリア教育の一環として、社会人に必要な資質・態度を養うことを目的に3日間のインターンシップ実習を行うこととしており、空知森林管理署では毎年依頼を受け協力しています。

    令和4年6月28日(火曜日)(1日目)

    午前中は紅葉山担当区内の製品生産現場(保育間伐)において、請負事業体の協力のもとハーベスタで伐倒、玉切りし、グラップルで採材した丸太をフォワーダに積み込みをする林業機械による一連の作業を見学しました。

    グラップルによるフォワーダへの積み込み作業を見学
    グラップルによるフォワーダへの積み込み作業を見学

    見学後は「冬の間はどのように機械を保管しているのですか」という質問があり、現場代理人からは「冬の方がたくさん稼働していますよ。冬に作設した道は「しばれて」走りやすくなるし、葉も落ちて見通しがきくし、仕事がしやすいです」との返答に皆、なるほど~と、うなずいていました。
    他にも「機械の価格はいくらですか」「機械はどの部分が故障しやすいですか」「太さは何センチまで切れるのですか」などと多くの質問が出て、返事を返してもらうたびに熱心にメモをとっていました。

    ここでは立木販売と製品生産の違いや、冬期の方が積雪を利用して林内に道も付けやすく、林地を傷めることもなく、仕事をするには適していることを学んでもらいました。

    午後からは岩見沢担当区内でコンテナ苗の補植をスペードやディプルといった器具を使用して植樹体験をしてもらいました。
    コンテナ苗と裸苗の、植栽をする上でのそれぞれのメリット、デメリットを説明し、補植終了後は、植栽幅や残幅、苗間、列間など言葉の説明やメジャーを使って実際に仕様書とあっているか計測をしてみました。

    スペードを使用して補植体験
    スペードを使用して補植体験

    6月29日(水曜日)(2日目)

    天気が雨予報ということもあり、予定していた岩見沢担当区にある月形スギ希少個体群保護林の野鼠等被害木の保護ネット巻の作業を取りやめることにし、遊歩道沿いに見られる広葉樹の樹種紹介を行いました。
    ホオノキ、ミズナラ、ミズキ、ハリギリ、イタヤカエデなどたくさんの広葉樹があり、なかでもヤマグワの葉の形が色々と異なることに興味をもつ生徒がたくさんいました。

    実際に熟した実を食べて甘酸っぱさを実感した生徒はより記憶に残ったと思います。
    美唄市にある防風林にも立ち寄り、本署で取り組んでいる凸型防風林も見てきました。

    農道から防風林を見る。手前が伐採し植栽をしている 奥がヤチダモ造林地
    農道から防風林を見る。手前が伐採し植栽をしている 奥がヤチダモ造林地

    午後からは桂沢担当区の「間伐が終了したばかりの人工林」と「間伐未実施の人工林」をみてもらい、間伐の効果について考えてもらいました。
    1日目、2日目を通して、標準地調査や全天球カメラを使用しての地林況調査やエゾシカ影響調査のほかトドマツとイタヤカエデの丸太切り体験なども行いました。
    「イタヤカエデがこんなに切るのが大変だと初めて知った」という声もあり、樹種によって硬さに違いがあることを体験し理解してもらいました。

    輪尺で胸高直径を測る
    輪尺で胸高直径を測る

    6月30日(木曜日)(3日目)

    午前中は会議室で標準地調査や全天球カメラで撮ってきた写真を使用してヘクタール当たりの蓄積を出したり、ドローンで撮影した写真を見たり、エゾシカ影響調査の入力も実際に行ってみました。
    そのほか、「葉っぱ」と「コースター」の神経衰弱を活用して樹種の特徴や特性を紹介し覚えてもらえるようにしました。

    午後からは署長との懇談や署内の若手職員との懇談とし、林業系公務員を目指すためのヒントとなる時間を設けました。

    樹木調べ
    樹木調べ

    全天球カメラを使用したパソコン上での地林況調査
    全天球カメラを使用したパソコン上での地林況調査

    生徒からの感想

    ・輪尺で胸高直径130センチメートルの高さで測ることは知っていたが山側一方から測ることは初めて知った。
    立木販売という立ったままの状態で木の売り払いをすることを初めて知った。

    ヤマグワの赤い実は食べることができ、ミズキの葉っぱをそっとちぎると細い糸のようなものがでてきて面白いこと、ミズナラはウイスキーの樽に向いていること、色々なことがわかって良かった。
    凸型防風林の様子を間近で見て、本当に凸型になっているのがわかり良かった。

    林業機械に乗る仕事ができると思っていたが、そうではないことが分かった。
    想像していたよりも堅苦しくなく、職員の人が楽しそうに仕事をしているなと思った。

    林業系の公務員になりたいとは思っていたが、職業体験をしてみてもっと授業での専門科目を頑張ろうと思った。

    などの感想が寄せられ、森林管理署では森林を管理する業務が中心で、発注業務や監督・検査業務が主であり、実際に機械に乗っての伐採搬出や植栽や下刈りなどの保育作業は林業事業体が担っているということも改めて理解をしていただくことができたと思います。
    今回の経験が進路選択の一助になればと願います。

    集合写真
    集合写真

    (森林技術指導官 木村)

    お問合せ先

    総務企画部 企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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