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北海道大学雨龍研究林 ミズナラ二次林試験地の現場見学
【空知森林管理署 北空知支署】
令和4年1月26日(水曜日)、北海道大学雨龍研究林(以下「研究林」という)111林班において、ミズナラ二次林試験地の伐採現場を見学しました。 現地までは除雪等がされていないため、研究林の雪上車に乗り込み現地へ移動です。
 雪上車(8~10人乗り)
移動後、現地土場にて研究林の概要及び現地の施業等について説明を受けました。 伐採等は直営で実行されており、技術等の継承を目的とし、伐倒・木寄せ・巻立等の作業を交代で実行していることや、伐採の手順として、伐採候補地の選定から造材作業の開始までの作業の流れなど説明を受けました。
 研究林の概要説明
概要等説明後、試験地林内へ移動し、現地林況の説明、伐採方法、各プロット毎の施業内容等について説明され、その中で選木の方法として、将来木施業や保持林業を目標として実施しており、アメリカやヨーロッパなどでは保持林業の導入が進んでいることなど説明を受けました。 ※ 将来木施業とは・・・形質が良く生長が期待される木(将来木)が適正に配置されるように選び、その成長を阻害する木を優先的に伐採していく方法 保持林業とは・・・・・主伐(皆伐)施業の際に、生物多様性や生態系に配慮し、伐採地の一部に以前からの植生を残す方法
 試験地林内にて各プロット等の説明
現地は、10の方形区プロットを設定し、将来木施業のプロットではヘクタール当たり150本・ヘクタール当たり300本でそれぞれミズナラ優良木を残すように設定、伐採後には樹冠下掻き起こしを実施する。 保持林業のプロットでは半径20メートルを円形で群状保持をする、広葉樹・針葉樹を問わずヘクタール当たり100本で優良木を残す、針葉樹のみを残し他は全て伐採する等、それぞれの方法により設定されていました。
 ミズナラ林分
対象木を伐採する前の収穫調査では、伐採木のデータを記録するため、GPSで全ての立木位置情報を記録し、伐採木の樹形写真撮影・材質の記録、元玉のディスクサンプリング等を行う等、伐採木ごとにデータを取っていること、また、ミズナラの捻じれの要因を調査するため、実際にミズナラを割り捻じれの状態などについてもサンプリング調査を行っていく等の説明がありました。 その後土場へ戻り、巻立の方法や仕様について説明を受け、これまでは主にパルプとして販売をしてきたが、今回の事業では細かく巻立を行い、銘木市用材、樹種ごとのフローリング材用・合板用、針・広葉樹パルプ、カンバ類の菌床用材(ナメコ用)、ミズナラ薪用材など、それぞれ用途ごとに分別し巻立が行われていました。
 土場で巻立の仕様等説明
今回の見学会では、林木の配置やヘクタールあたりの存置方法などプロットごとに設定し、伐採方法及びデータ集積が行われている現場を見学するなど、試験・研究に向けた取り組みなどの貴重な現場を見ることができました。
(主任森林整備官 秋葉)
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総務企画部企画課
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