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月形スギ保護林(希少個体群保護林)の野鼠被害防止ネットの張替を行いました
【空知森林管理署】
令和3年11月2日(火曜日)と4日(木曜日)に、月形スギ希少個体群保護林で野鼠の食害を防ぐためのネットの張替を行いました。 月形のスギ保護林は、月形町円山公園に隣接した2.12ヘクタールのスギ人工林です。 約130年前の明治23年に樺戸集治監開庁10周年を記念して、囚徒により植栽され、大切に管理されてきました。
現在、ヘクタール当たり本数380本、ヘクタール当たり蓄積660立方メートル、平均樹高25~30メートル、平均胸高直径45~47センチメートル程度で、精英樹(苗木の親となるべき優れた形質を持つ木)が選ばれたこともあり、遺伝資源としても、学術的な観点からも貴重な森林として保護されています。
 月形スギ保護林。中央の木には、以前巻いたネットが残っています。
平成18年の調査で、当時の現存木のうち25%が野鼠の食害を受けていることが分かったことから、幹に野鼠被害防止ネットを巻くなどの対策がとられてきました。経年劣化により、ネットが落ちてきてしまっていることから、毎年、高校生のインターンシップなどで少しずつ張替作業を行っていましたが、新型コロナの影響で中止となっていました。
今年は、例年以上にネズミに樹皮が食べられているスギが目に付くことから、月形町役場の職員と空知森林管理署の職員で張替作業を行いました。
 ネズミにより樹皮が食べられてしまったスギ
3メートルでは巻ききれないほど立派なスギもありました。
 2.5メートルから3メートル幅にネットを切る作業
ネットの張替は、ネットが外れネズミに食べられた木を重点的に行うこととし、3人ほどでチームを組んで、ネットを押さえる人とガンタッカーで留める人とに分かれてネットを巻いていきます。 根元からネズミが上がってこないよう、下の方はネットを二重にし、根元をしっかりと留めるのがポイントです。根元が太い木がよく見られたほか、雪で曲がっている木もあり、本州のスギと比べ気象条件の厳しさを感じました。
 古いネットを回収しています
 ネズミに食べられないよう根張り部分が露出していないか確認しながらの作業です
 作業後の月形スギ保護林
作業中、散歩に来られた近所の方にも「今年は(ネズミに)食べられた木が多かったね。頑張って」と声をかけられ、人々が手厚く管理してきた長い歴史があり、地域の方にも愛されているスギ林を、国有林としてしっかり管理しなくてはと、改めて責任を感じました。 今回は2日間で約140本のネットの張替えを行いましたが、来年度以降も高校生のインターンシップなどでネットの張替作業を実施しようと考えています。
(業務グループ 井口)
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総務企画部企画課
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