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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    えりも緑化事業視察

    【日高南部森林管理署】 


    令和3年10月15日(金曜日)に当署主催で、えりも緑化事業の視察を行いました。

    この視察は道内各地で勤務する、局・署職員に、砂漠化した荒廃地からの緑化に成功した、えりも国有林での緑化事業の経緯や事業内容について知ってもらうために企画したもので、合計36名の職員に参加していただきました。

    当日のえりも岬
    当日の、えりも岬

    始めに、えりも町の施設である「風の館」にて、当署の梶岡署長より「1953年(昭和28年)当時の浦河営林署に、えりも治山事業所が開設され緑化事業が始まり、風速10メートル/秒を超える日が年間250日以上にも及ぶ作業困難地において地元の方々と共に苦労して緑化事業を行い、砂漠化した土地に緑が戻ったこと、現在のクロマツの一斉林を将来的には砂漠化前の針広混交林へと誘導していくこと、令和5年は緑化事業70年を迎えイベントを企画していること、浦河町出身の映画監督により、えりも緑化事業の映画化が進んでいること」などの話がありました。
    梶岡署長挨拶
    梶岡署長挨拶

    次に、えりも治山事業所の島下治山技術官より、海岸に打ち上げられた雑海藻(ゴダ)を表土に被覆した「えりも式緑化工法」の誕生やクロマツによる木本緑化、強風対策等えりも緑化事業の歴史と現在「えりも」で行われている緑化事業の事業内容の説明、更には、JICAによる海外からの視察や町内の中・高校生を対象とした環境教育、地元との関わり等について講義があり、最後に人と人との絆を大事にしてきたことが緑化事業成功の大きな要因であり、今後も引き続き地域と連携をとりながら進めていきたいとの話がありました。
    島下治山技術官による講義
    えりも治山事業所の島下治山技術官による講義

    講義終了後、実際の緑化事業現地確認のため、国有林内にある第二展望台に向かいハードルフェンス(防風垣)内に植栽されてクロマツの育成状況や、これから設置されるハードルフェンスの確認などを行いました。
    このハードルフェンスが、えりも岬の強風からクロマツの苗木を守ります。
    ハードルフェンス(防風垣)とクロマツの状況確認
    ハードルフェンス(防風垣)とクロマツの状況確認

    設置を待つハードルフェンス(防風垣)
    設置を待つハードルフェンス(防風垣)

    緑化事業により健全に成長しているクロマツ
    緑化事業により健全に成長しているクロマツ

    最後に悲恋沼の近くにある管理棟へ向かい、過去の砂漠化した状況から見渡す限りの森林に復旧した、えりも国有林の風景を堪能し、緑が続く大地と青い海が蘇ったえりも国有林緑化事業の半世紀のあゆみに思いを馳せながら今回の視察は終わりを迎えました。

    多くの方々に、えりも緑化事業を知ってもらうとても良い機会になりました。

    太平洋と緑化事業を一望できる管理棟
    太平洋と緑化事業を一望できる管理棟

    管理棟より太平洋と緑化事業施工地を望む
    管理棟より太平洋と緑化事業施工地を望む

    (治山技術官 小川)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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