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アイヌ文化継承のためのカツラ大径木伐採
【根釧西部森林管理署】
釧路市の阿寒町行政センターよりアイヌ文化伝統のチプ(丸木舟)を制作するためのカツラの大木を探していると当署に相談があり、現場力を活用し直径96センチメートル、樹高24メートルにもなる大木を弟子屈国有林で見つけ出すことができました。
 見つけ出したカツラの大木
カツラ伐採にあたり、令和3年7月8日(木曜日)に、神への祈りの儀式であるカムイノミが行われました。 当署職員も見学し、アイヌ文化に触れる貴重な機会となりました。
 カムイノミの様子
そして翌週の12日(月曜日)に伐倒作業が行われました。 小雨の降る中、多くの関係者に見守られながらカツラの大木にチェンソーが入り、約10分後、大きな音とともに倒れ、周囲に歓声が響きました。
伐倒後に切口を確認したところ、腐れによる大きな空洞が見つかりましたが、幸い空洞は根本付近のみであったため、無事にチプが造れそうで安心しました。 今後は阿寒湖へ搬出し、樹皮を剥がし湖に浮かべながら舟の上下を決めるそうです。
 伐倒されたカツラ
今回のチプの制作は、阿寒湖のアイヌ工芸の特色である大型木彫作品等の制作技術を次世代に継承していくためにアイヌ政策推進交付金を活用した事業です。 実に約20年ぶりの制作になるとのことで、今回のカツラがアイヌ文化伝承の一助になれたのなら幸いです。
国有林では貴重な森林資源を適切に管理していく中で、今後もアイヌ文化振興への貢献に積極的に取組んでいきます。
(業務グループ 繁田)
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お問合せ先
総務企画部企画課
ダイヤルイン:050-3160-6271
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