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北海道森林管理局

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     各地からの便り

    利尻島の「第5回フィールド発表会」に参加

    宗谷森林管理署】 


    令和3年1月31日(日曜日)に利尻町立博物館・利尻富士町教育委員会・日本野鳥の会道北支部・利尻島調査研究事業事務局共催による「第5回フィールド発表会」が利尻富士町鬼脇公民館にて開催され、利尻森林事務所より「GSS(グリーンサポートスタッフ)による利尻島の森林保護・保全の取組」について発表を行いました。

    「第5回フィールド発表会」とは、利尻島について、日頃調査していることや興味関心をいだいていること 、調べたことをぜひ教えたい・教わりたいこと 、情報交流したい、などについて発表するものです。
    島内において利尻富士町・利尻町・環境省・北海道・利尻町立博物館等の関係者が連携し、自然環境や登山道・歩道等の保護・保全のための活動が行われていますが、その活動は島民に広く認知されているとは言えない状況にあります。

    利尻山の山岳環境やリシリヒナゲシ等の希少植物種、そこで生活する鳥類、動物等が将来にわたり保護・保全されるためには、まず島民の方々に広く知っていただくことが肝要と考え、エントリーしました。

    令和元年度はコロナ感染拡大防止のため中止となり、鴛泊フェリーターミナルにて展示による発表を行いました。

    展示による発表
    令和元年度は写真展示による発表

    発表の前半は利尻島の自然環境と動植物について、発表しました。
    利尻島は海岸(標高0メートル)から山岳部(利尻山は標高1,721メートル)までの多様な環境で、多様な生き物が生息・生育していますが、島民の方々は普段の生活のなかでそれを感じたり、知る機会が多くありません。

    利尻島の海岸、湿原、山麓から中腹に広がる原生的な森林、高山部に咲き乱れる高山植物、そこを生活の場とする植物、鳥類などの動物たちや、利尻島の持つ固有の生態系とその希少性について伝えました。

    後半は、利尻島固有の生物群集の保護・管理を行うため設定された「利尻島生物群集保護林」があり、保護林を含め登山シーズンに多数の入り込み者が集中するため巡視、入り込み者への指導・啓発、簡易な補修などの業務を行う「GSS」の様々な取組について紹介しました。

    令和2年度は、登山道巡視や簡易な修繕に加えて、新たにGSSの自然保護・保全活動の「島民の皆様への見える化」等のため、利尻富士・利尻両町内の宿泊施設や観光拠点施設に依頼し、GSSブログを掲示していただいたり、「利尻島自然休養林」チラシの掲示、配布をしていただきました。
    また町民や観光客の利便性向上のため、歩道や登山道に設置の看板整備を協議会と共同のうえ、充実させました。
    加え、関係者に情報提供するとともに、それに向け崩壊が進む山岳部の定点撮影、希少野生植物の記録の取組も紹介しました。


    発表の様子
    発表の様子

    今回は新型コロナウィルス感染拡大防止のため、定員を20名とした小規模な発表会となりましたが、島民の皆様に利尻島にとって大切な取組についてお伝えすることが出来ました。

    「地域に見えるGSS」となるためには様々な機会を通じて、島民の皆様へ情報発信することが欠かせないと考えており、利尻島の自然保護・保全活動がより意義のあるものになり、将来にわたり持続可能なものになるよう、取り組んでいきます。

    利尻森林事務所森林官 中嶋)

    お問合せ先

    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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