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下刈「高足刈」現地検討会を開催!
【檜山森林管理署】
檜山森林管理署では、地域課題として「低コストで効率的な施業の普及に向けて」をテーマに、特に造林の低コスト化・軽労化に資する技術提案や情報提供等に努めてきています。
今年度は造林初期コストの中でも特に大きなウェートを占め、民有林所有者の大きな負担となっている「下刈作業」のコストの削減と軽労化に向けた提案として、「高足刈」の地域への周知と普及を図るため、令和2年9月1日(火曜日)下刈「高足刈」現地検討会を開催しました。
現地検討会は、森林組合等の林業関係者のほか、管内自治体、振興局・森林室、国有林等の関係者を併せ総勢62名が出席し実施しました。
 現地検討会の様子
今回の現地検討会のテーマである「高足刈」は、森林技術・支援センターが道内の国有林において、平成29年度から実証試験を行ってきたもので、このたび試験を終え成果の発表がなされたことから、道南地域に新たな下刈省略化の可能性として、広く周知するため、森林技術・支援センターの全面的な協力のもと実施する運びとなりました。
現地検討会では、最初に渡島檜山地域の現状と課題として、渡島檜山地域における民有林人工林の現況、民有林の更新面積推移と今後の見通し、北海道における造林労働者の推移、造林初期コストの所有者負担額と下刈の占める割合等を詳しく説明し、今後増え続けることが予想される造林作業について、コスト削減及び省力化の取組が急務であることを全体で共有しました。
 今後の主伐増加に伴う更新量の増加予想
 北海道における造林労働者の推移
続いて、森林技術・支援センターから「高足刈による省力化の検証」と題し、「高足刈」の検証に至った経緯、高足刈の概要説明のほか、地際刈と高足刈の植生の変化や植栽木損傷の比較、功程、安全性の確認等の検証内容について詳しく説明があり、笹植生下では、足元の視認性に劣るという欠点があるものの、下刈効果・功程の向上が見込めるため、省力化の期待が十分持てるとの説明がありました。
 高足刈のイメージ図
次に、地際刈と「高足刈」それぞれの下刈方法で実行した現地に移動し、比較検討する中で、参加者がメリットやデメリットの確認を行い、意見交換へと移行しました。
 参加者による現地の確認
意見交換では、「高足刈りで実施した場合の草本類の変化」や、「穂先からどのくらい残すと成長に影響が出ないのか」等技術的な質問が多く出され、森林技術・支援センターから丁寧な説明がなされていました。
最後に、下刈作業は炎天下での過酷な作業であり、軽労化や経費削減に繋がる国有林での様々な取り組みを、今後も地域に積極的に情報発信していくことを約束し、現地検討会を終了しました。
(森林技術指導官 橘)
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総務企画部企画課
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