|
請負事業体に向けたQGIS(地理情報システム)の講習会を実施
【十勝東部森林管理署】
令和2年8月28日(金曜日)、足寄町町民センターにおいて、森林管理署が発注する伐採系森林整備の請負事業体8社12名を対象にQGIS講習会を開催しました。 QGISは誰でも自由に使える無料のGIS(地理情報システム)ソフトウェアです。
この講習会は請負事業体を対象に行った事前アンケートにおいて、QGIS講習会の参加に意欲的な請負事業体が多かったため開催することとなりました。
開催風景
国有林野事業では、事業実行前に事業計画図を提出し、事業完了後に森林作業道の作設結果図の提出をお願いしています。 QGISはGPS/GNSS機器(全天球測位システムの衛星を受信する機器)と連携することで、図面作成の効率化と精度向上が期待されます。
参加者は事前にQGISをインストールしたノートパソコンを持ち込み、講師役の当署職員の説明を聞きながらQGISを実際に操作する形式で行いました。 途中で操作がわからなくなったときにサポートする職員が7人控え、手厚い体制を整えました。
寄り添ってサポートする職員
講習会はQGISの基本的な操作方法や事業計画図を作成して印刷するまでの流れを図解した職員手作りのマニュアル※に沿って進行しました。 図を多く用いて操作方法をひとつひとつ順を追って、わかりやすく説明してあり、60ページを越える力作です。
職員手作りのマニュアル
事業計画図では、森林作業道の線形を図面に書き込み、種類別(新設、既設等)に色分けをし、長さを測定しなければなりません。 QGISでは、線を書いたときに入力する情報によって色分けができるほか、計算機を使うことで書いた作業道の長さを自動的に計算してくれます。
QGIS操作画面
講習会後のアンケートでは、いままで手書きで図面を作成していた参加者12名のうち、「今後図面の作成にQGISを利用したいと思いましたか?」という質問では、8名は「思った」、3名「少し思った」と多くの方がQGISを便利と感じていただくことができました。
林業界においても人手不足が深刻であり、GIS、ドローン、AIといった技術による効率化が求められます。 地域の林業関係者と距離が近い森林管理署だからこそ、地域林業の課題を把握し、寄り添って協力し合う関係を続けていくことで、デジタル化を通じたスマート林業を推進する必要があると考えます。
※マニュアルは十勝東部森林管理署の管内概要に掲載されています。
(美利別森林事務所 森林官補 原田)
|
お問合せ先
総務企画部企画課
ダイヤルイン:050-3160-6271
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。