「伐採跡地からの濁水発生状況」調査2(遠軽町)(7月23~24日)
7月23~24日、2週間前に設置したプロットにおける回収作業を行いました。
自動採水器をチェックすると、7月15日午後4時頃に1時間当たり6mmを超える降雨があったらしく、24時間分の水が入っていました。
作業道を挟んで上流と下流2ヶ所に設置している自動採水器のボトルの入れ替え作業と、自動採水器の再スタートを行いました。

自動採水器のサンプルを採取中

ボトルの入れ替え作業中
その後、タンクの中の水の量を測り(タンクの四隅に定規を入れ、水の高さを測る)、雨量計が集計したデータをパソコンにより取得。タンクの水の量を量った後、タンクの水を捨て、ゴミを取り除くためホースの中に水を入れきれいにしました。さらに、各プロットに設置した自動撮影カメラ(夜間を除く1時間毎に1枚撮影)のデータも収集しました。

機械走行跡に設置したプロット
また、ピンポン球を入れた簡易な雨量計の中に水がどれくらい溜まっているかをバネはかりのようなもので測定しました。
自動採水器の中のボトル
101が採水開始のもので、その後124まで1時間毎に採水されたことが分かる。
Posted by 網走西部森林管理署 事務管理官 浅野 |2013.7.24|
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「伐採跡地からの濁水発生状況」調査1(遠軽町)(7月9~10日)
7月9~10日、網走西部森林管理署(生田原)において、森林総研の研究者2名とともに伐採跡地からの濁水発生状況の調査を行いました。
この調査は、作業道からの土砂流出に加え、林地の機械走行跡から濁水流出がどれだけあるのかを把握することを目的としています。
高さ20cm×幅100cm×奥行200cmのプロットを、(1)機械走行跡の林床、(2)未走行の林床、(3)作業道の3ヶ所に設定し、降雨により発生した地表面だけを流れる水(表面流)をタンクに採取できるよう機器を設置しました。

作業道に設置したプロット。手前と奥にある銀色の瓶が、簡易雨量計。
今後、定期的(半月毎)に、タンクに貯まった水の量を測り、1リットルほどの濁水サンプルをポリ瓶に採取し、土砂濃度を分析することとしています。

手前の青いタンクに貯まった水の量を今後定期的に測る。
国内では、大型林業機械の林内走行に着目して行った観測例は見当たらないとのことで、分析結果に興味があるとともに、雨量計や自動採水器、データを収集するためのハイテクな機器があることに感動しました。

雨量計のデータをパソコンで取得中
Posted by 網走西部森林管理署 事務管理官 浅野|2013.7.9|
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「発足採種園」のトドマツ着果調査(共和町)(7月8日)
7月8日、後志森林管理署共和森林事務所の発足採種園(1333林班)において、トドマツの着花(果)調査を行いました。

これは豊凶のサイクルと着花の技術が確立されていないアカエゾマツ、トドマツ等を対象として、毎年国有林の採種園で行っている調査で、これをもとに安定した種子の供給ができるようにすることを目的としています。
樹高が高く、判別が難しいと思われるカラマツ、グイマツについては、北海道育種場で調査しています。
森林総合研究所 林木育種センター北海道育種場の方3名の指導のもと、観察木40本について5段階評価で豊凶の判定をしました。
判定は、双眼鏡等を用いて樹冠全体の着花割合を観察して判断します。

樹冠全体の着花割合を観察
トドマツは樹木の先端部から下に向かって着花するので、観察のポイントとしては、まず先端部に着花しているかどうかを確認することです。
全く着花がみられない場合を「1」として、1個でも着花していたら「2」となります。頭頂部から1/4の範囲で着花していると「3」になります。「2」の評価には幅があり、「3」と迷う場合は「2」とするそうです。
これはあまり過大評価にならないようにするためです。この5段階評価方法は平成22年から新しく改訂したもので、以前のものより判定を簡単にして、誰でも判定ができるようにしたものです。
また、この評価は共通で使用しているものではなく、道庁ではまた別の評価方法を使用しているそうです。
今年は全道的に去年よりも着花が少なく、「1」や「2」の判定が多いそうです。
今回は時期的に、雌花の色が黄緑色になっていたため、初心者には着花しているのかどうか判断するのが難しかったです。
これまでは林況を見るときにあまり着花状況など気にして見ていませんでしたが、この調査をきっかけに樹木を色んな角度から観察しようと思います。
Posted by 後志森林管理署 森林整備官 志田 |2013.7.8|
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