これまでの取組
令和7年度
令和7年9月16日(火曜日)「パイロットフォレスト国有林」の見学を支援 
京都大学及び北海道大学の学生と教職員等29名が、厚岸町と標茶町に広がる「パイロットフォレスト」を見学しました。京都大学の研究林では、「森里海連環学」として学生を受け入れ、上流の森林と厚岸湖・厚岸湾、これらをつなぐ別寒辺牛川を対象地として、森林植生、水生生物、土壌・堆積物、水質などに関する実習を行っています。今回は、その実習の一環として見学に訪れました。
はじめに、研修棟でパイロットフォレスト造成の様子を記録したDVDを視聴してもらいました。その後、機械標本展示庫で当時使用していた機械を見学しました。
見学後は、研修棟から望楼へ移動し、2組に分かれて、交代で、望楼からの眺望と施業の説明を行いました。
望楼からの眺望では、展望室まで階段で登り、高さ約24mからのカラマツ林の景色を楽しんでいました。あまり見ることのできない高さからの眺望を新鮮に感じて、遠くに見える羅臼岳や国後島を探して盛り上がっていました。また、初代の望楼の写真を見て、驚いている様子でした。
パネルを使った施業の説明では、本州の施業との違いとして、「なぜ、カラマツは枝打ちをしないのか。」といった質問もありました。本州で主流のスギやヒノキとの違いを説明しました。また、望楼の外壁はカラマツ材を使用していることも説明しました。
今回の見学を通して、「パイロットフォレスト」について知ってもらって、本州との違いや森・川・里・海のつながりについて考える機会にできていたら良いと考えています。
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DVDを視聴する様子 | 望楼からの眺望を楽しむ様子 | 望楼と記念撮影 |
令和7年8月27日(水曜日)中茶安別小中学校「夏の学校林活動」を支援 
標茶町立中茶安別小中学校(中茶安別小中学校学校林)において、森林環境教育の時間で「夏の学校林活動」を行いました。今年の「夏の学校林活動」は、低学年(小1~小4)・高学年(小5~中3)グループに分かれて活動を行いました。
始めに「カラマツ・トドマツ」の説明をパワーポイントで講話をしてその後、学校林へ移動し各グループでの活動に移りました。
高学年グループが、マツボックリの付いたカラマツの枝を高枝切りで採取、低学年グループがマツボックリを採取しました。
高学年グループは、初めて使う高枝切りノコと初めてかぶるヘルメットと悪戦苦闘する中で切断できた時は歓声を上げていました。
低学年グループは、切断した枝からマツボックリをみんなで一緒に集めていました。集めたマツボックリは学校に持ち帰り、乾燥させて、12月に小学校で作る「ミニツリー制作」で使用します。
終了後に生徒代表から、「枝を切ることが,学校林の木々が成長につながることを知り、私たちも、今回の活動を通して、そのことに関われたことは、とても素晴らしいことだと思いました。
学校林の木々がこれからも成長していくことを楽しみにしています」とのお礼の言葉を頂きました。
前日までの雨のため学校林活動が実施できるか心配でしたが、心地よい気温で実施できたことにセンター職員もほっとしました。
今回の取組を通じて生徒の皆さんが森林の良き理解者になってもらえればうれしく思います。
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「カラマツ・トドマツ」説明の様子 | 高枝切りノコで作業 | 枝からマツボックリ採取 |
令和7年8月26日(火曜日)「2025年度JICA中央アジア国別研修」を支援 
雷別地区自然再生事業地(川上郡標茶町/根釧西部署293林班)で、JICAによる「地域振興に寄与するエコツーリズム等の持続可能な湿地資源の利用」研修が行われました。当日は中央アジアのウズベキスタン、カザフスタン、タジキスタンから9名の研修員とJICA関係者が訪れ、当センターが事業説明及び現地案内をしました。
まず、当センター所長から、雷別地区自然再生事業の背景や目的、事業方針などを説明しました。
次に、実際に現地にある樹木を見てもらいながら、雷別地区の郷土樹種であり、現在植栽しているカツラ・ミズナラ・ヤチダモ・キハダ等の特徴などを説明しました。
続けて、植栽木を保護するためのツリーシェルターの効果や取り外し時期の検討内容、今後の事業の方針等についても説明し、研修員の皆様は、頷きながら真剣に話を聞いておられました。
質問タイムでは、「苗木はどのように植えているのですか。」「森林火災は発生しますか。」「ツリーシェルターを被覆することで植栽木への悪い影響はありませんか。」等の質問がありました。研修員の皆様にとっては、森林があることが当たり前ではないようで、「日本にはこんな森林がどこにでもあるのですね。」といった感想や、タジキスタンの方から、「タジキスタンでは森林を増やす取組を行っているので、ツリーシェルターを導入したい。」といったお話もいただきました。
説明の後には、事業地内を散策しながら、25年前に立枯れしたトドマツを眺めたり、植栽木の生育状況を観察したり、写真や動画に収めたりしていました。このほか、バッタを見つけて「バッタ!」と呼んでおられて、バッタは共通言語なのか?と驚きました。
当日は、天気が心配されましたが、無事に終えることができ、有意義な時間にできたと思います。
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説明を聞く様子 | 自然再生事業地を見学する様子 |
令和7年6月20日(金曜日)長野県林業大学校「校外研修」を支援
長野県林業大学校の2年生20名が、厚岸町と標茶町に広がる「パイロットフォレスト」を見学しました。これは同大学校の北海道の森林・林業を学ぶ研修の一環として、パイロットフォレストの歴史や国有林の計画的な森林施業について学び、知見を深めるために実施されたもので、根釧西部森林管理署と当センターが支援しました。
始めに、研修棟でパイロットフォレスト造成時の様子をまとめたDVDを視聴し、森林技術指導官からパイロットフォレスト造成秘話として、当時の山火事や林道整備等の解説がありました。
次に、2班に分かれて、空中消火機材と林業機械の見学をしました。大型の消火機材や当時の大型機械を興味深く観察したり、積極的に質問したりする姿が印象的でした。
その後、望楼へ移動し、4代目望楼からの眺望を楽しんでもらいました。望楼からの眺望では、天候が良かったこともあり、約24mの高さから見下ろすカラマツ林や釧路港や別海方面が見渡せる本州ではあまり見られない開けた大地に感動している姿がありました。
また、森林技術指導官から現在のパイロットフォレストの施業の解説も行われました。
全体を通して、多数の質問があり、真竜森林事務所森林官から現在の施業状況やカラマツ材の状況などの現場からの解説もあり、森林・林業に関する話題が大いに盛り上がっていました。
今回の見学を通じて、パイロットフォレストの歴史や施業について、意欲的に学ぶ姿や長野と北海道の地形や施業方法の違いについても考える姿があり、これからの学びに今回の見学が役立っていればと思います。
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研修棟での様子 | 空中消火機材を見学する様子 | パイロットフォレストの施業を聞く様子 |
令和7年5月19日(月曜日)中茶安別小中学校「春の学校林活動」を支援
標茶町立中茶安別小中学校(中茶安別小中学校学校林)において、「春の学校林活動(植樹)」を行いました。この取組は、平成29年より春、夏、秋と学校からの要望を受けながら学校林において実施しています。
今年の「春の学校林活動」は、全校生徒と父兄により植樹活動を行いました。
開会式を体育館で実施後、スクールバスで学校林に移動して、植樹を開始しました。
まず最初に標茶町森林組合職員により苗木の植え方の説明、その後、当センターが植栽木を野生生物の食害から保護するため「保護管(ツリーシェルター)取付」について説明したあと、3班に分かれて「トドマツ」「カラマツ」50本ずつ合計100本の苗木を森林組合が印をつけた箇所に生徒と父兄が協力しながら植樹をしました。
保護管の設置は枝が多くありシェルターの中に納めるのに苦労していましたが、みんな上手に納め動物に食べられないよう大きく育ってと願っていました。
植樹終了後に、2年前に伐採した現場に移動し、来年以降に植付する箇所を見学、生徒の皆さんが植樹活動ができる箇所が10年以上ありますよ!との森林組合職員の説明に歓声が上がっていました。
閉会式の中で児童生徒会長から、「私たちの植えたこの苗木が大きく成長し、10年、20年後には、この学校林の中心となるような大木に成長して、学校林がいつまでも受け継がれていって欲しいと思います。」と、力強いお礼の言葉を頂きました。
この学校林活動を通じて、生徒の皆さんが森林の良き理解者になって、今日植えた苗木が立派に育つよう願っています。
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保護管取付説明の様子 | 植樹と保護管被覆の様子 | 作業完了後の様子 |
令和7年5月8日(木曜日)虹別中学校「森林環境教育」を支援
標茶町立虹別中学校(川上郡標茶町虹別)において、環境学習の時間で「森林講話」を実施しました。この取組は、令和4年度から、虹別中学校の要請により毎年実施しており、今年の内容は、身近な樹木、林業(循環する産業)を3年生9名にパワーポイント資料で実施しました。
まず始めに身近な樹木について、草と木の違い、近くで見られる樹木の解説、北海道の木はエゾマツなど、樹名の由来含め説明し、生徒はしっかりメモをとっていました。余談として北海道の花について聞いたところ、何故か、カリフラワーとの発言があり皆の笑いを受けていました。
その後、林業(循環する産業)について、50年~100年のサイクルで、伐って・使って・植えて・育てるを繰り返す循環する産業であり、今使っている木材は、昔の人々が育て、これから育てるものが、将来、みんなの子供たちに残していく事が、大切であると理解していただくことが出来たと思います。
最後に、アクティビティ(活動)として技術普及課で作成した「北の森カルタ」を実施しました。
1回目が終了した後、生徒から「もう1回やりたい!」との強い要望があり、今度は先生も参加し熱いバトルをしていました。
終了後の生徒代表の挨拶で、今まで聞いたことのない単語が沢山あり、勉強になりましたとのお礼の言葉をもらいました。
今回の取組を通じて生徒の皆さんが森林の良き理解者になってもらえればうれしく思います。
今後も、学校の要請があれば少しでもお役に立てるようセンターとして積極的に応えていければと考えております。
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「森林講話」身近な樹木の様子 | 「北の森カルタ」の様子 |
以前の取組
以前の取組の様子は、以下の年報又はこちらをご覧下さい。
年報
当ふれあいセンターのこれまでの取組を年報にとりまとめていますので、是非、ご覧下さい。
令和6年度「年報」(令和7年4月1日発行)(PDF : 3,184KB)
令和5年度「年報」(令和6年4月1日発行)(PDF : 5,484KB)
令和4年度「年報」(令和5年4月3日発行)(PDF : 4,298KB)
令和3年度「年報」(令和4年4月1日発行)(PDF : 3,264KB)
令和2年度「年報」(令和3年4月1日発行)(PDF : 1,974KB)
令和元年度「年報」(令和2年4月17日発行)(PDF : 2,022KB)
令和6年度「年報」(令和7年4月1日発行)(PDF : 3,184KB)
令和5年度「年報」(令和6年4月1日発行)(PDF : 5,484KB)
令和4年度「年報」(令和5年4月3日発行)(PDF : 4,298KB)
令和3年度「年報」(令和4年4月1日発行)(PDF : 3,264KB)
令和2年度「年報」(令和3年4月1日発行)(PDF : 1,974KB)
令和元年度「年報」(令和2年4月17日発行)(PDF : 2,022KB)
平成28年度「年報」(平成29年4月7日発行)(PDF : 4,760KB)
平成27年度「年報」(平成28年4月11日発行)(PDF:5,476KB)
平成26年度「年報」(平成27年4月21日発行)(PDF:5,333KB)
平成25年度「年報」(平成26年3月31日発行)(PDF:4,241KB)
平成24年度「年報」(平成25年4月1日発行)(PDF:4,574KB)
平成23年度「年報」(平成24年3月30日発行)(PDF:2,992KB)
平成22年度「年報」(平成23年3月31日発行)(PDF:2,521KB)
平成21年度「年報」(平成22年3月31日発行)(PDF:606KB)
平成20年度「年報」(平成21年3月31日発行)(PDF:589KB)
平成19年度「年報」(平成20年3月31日発行)(PDF:1,344KB)
平成18年度「年報」(平成19年3月31日発行)(PDF:650KB)
平成17年度「年報」(平成18年3月31日発行)(PDF:642KB)
お問合せ先
釧路湿原森林ふれあい推進センター〒085-0825 釧路市千歳町6番11号
Tel:0154-44-0533