このページの本文へ移動

北海道森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    知床半島発!ウトロ・羅臼GSS通信(2022)


    知床!ウトロ・羅臼GSS通信

    令和4年8月29日(月曜日) 羅臼湖歩道の維持管理作業

    今日は知床半島最大の湖・羅臼湖に向かう片道約3キロある歩道の維持管理作業(草刈)に参加しました。
    羅臼町をはじめ、行政機関や山岳会などから総勢18名が集まり、知床GSSは歩道入口から二の沼までの草刈を担当しました。

    笹が濃密に生える場所では植生に注意しながら電動バリカンでバリバリ刈っていきます。
    電動バリカンでバリバリ

    草刈前・木道上に笹などが覆いかぶさる状態でした。
    草刈前・木道上に笹などが覆いかぶさる状態

    草刈後・木道上に出ていた草や笹は全て刈り取り、すっきりしました。
    草刈後・木道上に出ていた草や笹は全て刈り取り、すっきりしました。

    電動バリカンでの作業は効率的ではありますが、勢いがありすぎて細かい配慮が難しいため、岩場や高山植物等の多い所では手鋏で作業します。
    岩場や高山植物等の多い所では手鋏で作業

    下を凝視しながら刈り進んでいくと、ハイマツの幼木が多いことに気がつきました。
    何回も通っている場所なのに普段は気にも留めず通り過ぎていた様です。
    この幼木が立派なハイマツとなるのは何年後でしょうか?
    ハイマツの幼木

    今日の作業終点である目梨(めなし)(ぼう)(よう)(だい)からは国後島が良く見え、雲はすっかり秋模様でさわやかな風が吹いていました。
    国後島が良く見え

    令和4年8月28日(日曜日) ミズナラ結実調査の下見

    知床森林生態系保全センターでは秋にミズナラの結実状況の調査をシードトラップ法で平成元年から毎年実施しています。

    今回はその下見で対象木に問題が無いか、設置してあるシードトラップのポールが壊れていないかなどを確認しました。
    順々に調査木を回っていくと、目印のピンクテープがとれてしまっている木が何本かあったため、ピンクテープをつけ直しました。
    ピンクテープをつけ直し

    調査木のそばにあった太いトドマツが折れていました。
    太いトドマツが折れ

    幸か不幸か、折れた先の方はシードトラップのポールとポールの間に倒れていたためポール自体は無事でしたが、これではシードトラップが設置できないのでポールの位置を横にずらして対応しました。

    林床に派手なキノコを見つけました。
    チャワンタケの仲間でしょうか?
    チャワンタケの仲間でしょうか?
    綺麗な色ですね。

    実際に練習もかねてシードトラップを設置してみます。
    実際に練習もかねてシードトラップを設置してみます。

    足下を探すと青い未熟なドングリが落ちていました。
    足下を探すと青い未熟なドングリが落ちていました。

    今年はどれほどのドングリが回収されるのでしょうか?
    楽しみにしております。

    令和4年8月25日(木曜日) 知床岬防鹿柵の補修

    今年2回目となる今回の知床岬巡視では、前回7月の巡視で確認した1ヘクタール囲い区の防鹿柵補修を行いました。
    今回は当初予定していた23日の天気が悪く、延期して25日にずれ込みましたがその甲斐もあって快晴となり、海上からは知床連山が綺麗に見えました。
    今回は当初予定していた23日の天気が悪く、延期して25日にずれ込みましたがその甲斐もあって快晴となり、海上からは知床連山が綺麗に見えました。

    船に揺られること約1時間半で文吉湾に到着し、さらに林内を歩いて今回の防鹿柵補修箇所にたどり着きました。
    船に揺られること約1時間半で文吉湾に到着し、さらに林内を歩いて今回の防鹿柵補修箇所にたどり着きました。

    前回巡視の際に補修した動物の掘り跡は問題なかったことから、すぐに今回のメイン作業となる傾いた柵の補修に取りかかりました。
    まずは斜めに倒れかかっていた柱を、皆で呼吸を合わせながら起こします。
    まずは斜めに倒れかかっていた柱を、皆で呼吸を合わせながら起こします。

    次に柱の前後に木杭を打ち込み、さらに針金を巻き付けて柱を固定します。
    まずは斜めに倒れかかっていた柱を、皆で呼吸を合わせながら起こします。

    作業に没頭すること約2時間、同行した森林管理署職員の協力もあり、なんとか柵を立て直すことが出来ました。
    作業に没頭すること約2時間、同行した森林管理署職員の協力もあり、なんとか柵を立て直すことが出来ました。

    作業終了後は知床岬の方まで巡視しました。
    国後島の島影も綺麗に見えていました。
    作国後島の島影も綺麗に見えていました。

    徐々に秋めいてきた知床ではありますが、引き続き業務に励んでまいります。

    令和4年8月15日(月曜日) 羅臼岳(羅臼側)草刈

    今日は羅臼岳(羅臼側)の草刈を行いました。

    今日で今年3回目の作業となります。
    なかなか終わりが見えず、今日はどこまで行けるだろうか・・と思いながら刈り進めていきます。

    草刈

    背の高い笹が濃密に生えている本日のホットスポットです。

    草刈前
    草刈前

    歩道内に倒れ込むようにして生える笹を刈り払いました。
    背の高い笹は根元が太いうえに硬く、とても手強い状態でした。

    作業後
    作業後

    時折、かわいいキノコが足元に生えていて癒やされました。
    歩行に支障のない植生は残して先に進みます。

    かわいいキノコ

    今日はハイマツ原の下までの草刈となりました。
    あと2回は通うことになりそうです。

    たかが草刈、されど草刈。
    足下がよく見える状態にすることで登山者の安全を守っていきたいと思います。

    登山者の安全を守っていきたい

    令和4年8月13日(土曜日) 羅臼湖の巡視

    羅臼湖へは歩道入口から往復で約6キロ、所要時間は約3時間です。
    時間には余裕をもって行動する必要があります。

    また、羅臼湖へお越しの際は植生保護の為に長靴を着用し散策を楽しみましょう。
    今年は雨降りや濃霧の日が続き湿原地帯にある歩道は乾くこともなく、ドロドロの状態が続いています。

    ぬかるみを避けて歩道の脇を歩くことで植生が脅かされ、道がどんどん広がっていってしまいますので歩行の際はぬかるみを避けずに道の真ん中を歩くようお願いをしています。

    ぬかるみを避けずに道の真ん中を歩くよう

    羅臼湖を目指す途中には4つの沼を巡っていきます。
    写真は四の沼で、一目で見渡せる小さな沼です。

    四の沼

    四の沼の周りではサワギキョウが咲き始めていました。
    サワギキョウ

    林内では結実したコケモモを確認できました。
    これからもっと熟れていきそうです。
    コケモモ

    笹の中に埋もれるようにして咲くエゾオヤマリンドウを見つけました。
    このようにひっそりと咲かないとエゾシカに食べられてしまうのかもしれません。
    エゾオヤマリンドウ

    令和4年8月8日(月曜日) 熊越の滝オランダガラシ駆除

    この日は羅臼町にある熊越の滝で今年度2回目となるオランダガラシ(クレソン)の駆除を行いました。
    環境省・林野庁・羅臼町から11名が集まり、前回よりもパワーアップした人数でオランダガラシの駆除を行いました。

    時間切れとなり残っていた箇所からスタート

    まずは前回(7月8日ブログ参照)時間切れとなり残っていた箇所からスタートしました。

    他のネコノメソウ等の在来種を傷つけないように注意しながら丁寧に作業しました。

    作業前
    作業前

    作業後
    作業後

    一面がオランダガラシに覆われていましたので、写真からもすっきりした様子を感じていただけるのではないでしょうか。

    この日は午前中の作業だけでも420キログラム程のオランダガラシを除去しました。

    420キログラム程のオランダガラシを除去

    お昼休憩の後も、引き続き作業を継続しました。

    作業前
    作業前

    作業後
    作業後

    午後からも時間の許す限り作業を行い、熊越の滝周辺は目につく限りのオランダガラシの駆除を行うことが出来ました。
    駆除した箇所に在来種が定着し、本来の環境が戻ることを願い熊越の滝を後にしました。

    令和4年8月7日(日曜日) 男の涙巡視

    この日は男の涙周辺の巡視を行いました。
    巡視を初めてすぐに、シラカバの様子がいつもと違うことに気づきました。

    近づいてみると・・・・・

    近づいてみると・・・・・

    コエゾゼミの抜け殻が整列
    コエゾゼミの抜け殻が整列していて、この1本の白樺だけで10匹を超える抜け殻がついていました。
    知床の夏を告げるコエゾゼミにこのシラカバは人気のようです。

    引き続き巡視を進めていくと、つるっとした形状が綺麗な、タマゴタケが見られました。

    タマゴタケ
    このタマゴタケは有毒のベニテングダケと似ているので間違えないよう注意が必要です。
    その近くにはホウキタケの仲間と思われるきのこの姿も見られました。

    ホウキタケの仲間

    森の中もこういったキノコ類が見られ彩りを与えてくれています。

    森を抜けると周辺にはすらっとした立ち姿が印象的なネジバナや、
    ネジバナ

    キオンといった多年草が一面に広がっている様子も見られました。
    キオン

    その後、目に入ったアメリカオニアザミを除去し、この日は終了しました。

    令和4年8月5日(金曜日) フレペの滝巡視

    今日はフレペの滝の巡視を行いました。

    知床財団さんが作成した、フレペの滝遊歩道の入口にある看板が新しくなっているのに気づきました。
    フレペの滝遊歩道の入口にある看板

    遊歩道を進むと草原が見えてきます。
    植生をよく見ていると、大量にワラビが生えているのがわかります。
    ワラビ

    他にもハンゴンソウやキオンもよく見られます。
    下の写真はキオンになります。
    黄色い花が綺麗ですね。
    キオン

    他にもこんなトゲトゲした植物が・・・
    アメリカオニアザミ
    (写真をクリックすると拡大します)

    アメリカオニアザミという植物で輸入穀物や牧草に混じってやってきた外来種になります。
    全体的にトゲトゲしており花が上を向いているのが特徴です。

    知床には在来種のアザミも生えており、中にはトゲトゲ具合が似ているものもありますので抜かないよう注意が必要です。
    この写真のアメリカオニアザミはトゲトゲに気をつけながら駆除しました。

    実は上記の植物には「シカが嫌いな植物」という共通点があり、シカが増えていることの影響を景色からも感じる事ができます。
    シカが増える前のフレペの滝の遊歩道の草原はどんな景色だったでしょうか。

    今よりも多種多様な植物を観察出来ていたのかもしれません。

    令和4年8月1日(月曜日) 羅臼岳(羅臼側)草刈

    今日は羅臼森林官と羅臼岳(羅臼温泉コース)の草刈を行いました。

    今年は雪の多さの影響か草の成長が遅く、今日が今年初の草刈となりました。
    羅臼温泉コースは濃密に笹が生える区間が長く、とても1日で草刈を終える事はできません。

    今年は何回通うことになるのでしょうか?

    羅臼岳(羅臼温泉コース)の草刈

    森林官は電動草刈機で背の低い草をメインに刈っていきます。
    森林官は電動草刈機

    GSSが操る電動バリカンは上から被さってくる背の高い笹を刈るのに適しています。
    GSSが操る電動バリカン

    また、刈り込み鋏も活用しています。
    木の根の周りや岩や工作物周辺では機械が当たってしまうと危険なため、刈り込み鋏で処理していきます。
    腕の筋肉をフル活用するので使用後は二の腕がパンパンになります。
    刈り込み鋏も活用

    歩道の脇ではクルマユリが咲いていました。
    このような花は刈らずに残して作業は進めていきます。
    クルマユリ

    別の場所ではタモギタケがたくさん生えていました。
    こちらも刈らずに残しておきます。
    タモギタケ

    お問合せ先

    計画保全部 計画課
    ダイヤルイン:050-3160-6283