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北海道森林管理局

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    礼文島発!GSS活動日誌(2013)


    2013年9月 

    2013年9月9日(月曜日) 

    グリーンサポートスタッフです。
    今回は礼文島GSS児島と青山が、礼文林道のレブンウスユキソウ群生地と礼文滝コースを進みながら
    私たちの視点での紹介をいたします。

    レブンウスユキソウが群生して咲く丘
    レブンウスユキソウが群生して咲く丘です。毎年たくさんの人が訪れます。
    今年は特に例年より多くのレブンウスユキソウが白い絨毯のように咲きました。

    元の植生が削られ地肌がむき出しになってしまった場所
    レブンウスユキソウや他の花を、少しでも間近に写そうと踏み出してしまう観光客の方が多いため、
    元の植生が削られ地肌がむき出しになってしまった場所です。
    雨や融雪により土砂が流れ、花や歩道にダメージを与える危険があります。

    レブンウスユキソウ ウメバチソウ
    レブンウスユキソウ  ウメバチソウ

    レブンウスユキソウとウメバチソウです。
    他の花たち同様、次世代に生命をつなぐ使命を果たし、眠りにつこうとしています。

    礼文滝へ向かう入口
    ここが礼文林道から礼文滝に向かう入り口です。

    笹の回廊
    入り口からしばらくは笹の回廊を進みます。

    ゴゼンタチバナの赤い実 シラネニンジンの白い花
    ゴゼンタチバナの赤い果実  シラネニンジンの花

    この時期、足下にはゴゼンタチバナの赤い実やシラネニンジンの白い花が見られます。

    歩道以外の踏み跡
    途中の坂で歩道が左右に分かれていました。
    雨が降ると右の歩道は滑りやすくなるため、歩きやすい場所を踏んで行った結果、
    左側に道が出来てしまったのだと思います。

    これ以上植生を痛めないようにシーズン中はロープを張り、規制して現状にとどめています。
    現在はシーズンオフのためロープを外しています。

    来年には元の植生に回復することと思います。

    笹の回廊を経て滝へ向かう展望
    笹の回廊が終わり、行く手に滝へ向かう展望が開けます。

    林間コース

    林間コース上方から
    雰囲気が変わって林間コースとなり、木洩れ日の中、2本の沢を越えていきます。

    最初の花園の登り口
    ここは最初の花園、「ハイジの丘(通称)」の登り口です。
    この丘で唯一、エゾツツジが可憐な花を咲かせる場所です。

    より良い構図で近くから写真を撮ろうとするためでしょう。
    長年踏み込まれた結果、地肌が削られ花の咲く場所だけが孤島のように取り残されていました。

    ハイジの丘の頂上
    ここがハイジの丘の頂上です。
    やはり浮き島のように取り残されたガンコウランやチシマワレモコウが、
    展望の良さとは相反して痛々しい場所です。

    ハイジの丘頂上からの景色
    ハイジの丘頂上から望む景観と、滝へつながる沢と谷間です。

    ハイジの丘の降り口からの景色
    ハイジの丘の降り口から見た景色です。
    荒廃が復旧しつつある旧道と、現在の階段状の歩道です。

    沢まで降りて見上げるハイジの丘
    沢まで降りて見上げるハイジの丘です。
    ジグザク状にロープが張られている道が今の歩道です。
    左側を走る直線的な旧道には、荒廃の跡が顕著に見られます。

    旧道は限界を超えてしまったため、今の歩道となったのでしょう。
    自然に頼る植生の復旧には長い年月かかります。

    滝へと続く沢にかかる橋
    滝へと続く沢にかかる橋です。
    何度か沢を左右に渡りながら進みます。
    両岸の斜面には四季折々の多彩な花々が咲くすばらしいコースです。

    イワレンゲが咲いています
    バラの花に囲まれたお釈迦様を思わせるイワレンゲが咲いています。

    シロヨモギ アサギリソウ
    トナカイの角のようなシロヨモギや、波の花のようなアサギリソウも斜面を覆っていました。

    登山中に出会った方
    振り返ると陽気な登山客が現われました。
    「景観のすばらしいところで、来て良かった」と話をしていただけました。

    コース途中の植物が削られた場所
    コース途中にある植生が削られてしまった場所です。
    特に上下に分かれた道では植生の荒廃だけでなく、下段の道が沢に滑落しやすく大変危険なためロープ規制をしています。

    踏み込みし荒廃してしまった箇所に…
    花の咲く場所に踏み込み荒廃してしまった箇所には看板を設置し、注意を促していました。

    現在はシーズンオフなのでロープと看板は撤去しています。
    この辺りは岩盤の土地ですので、植生の回復には相当の年月を要すると思います。

    滝の落ち口と下降する歩道
    滝の落ち口と、流れに添うように下降する歩道です。

    終点の礼文滝
    終点の礼文滝です。
    訪れる方が必ず写真を撮る場所です。
    夏場にはとても清涼感があり潮騒と海の香りを感じます。

    礼文滝前の浜
    礼文滝前の浜です。
    左奥に見える岬は人気のある桃岩コースで一番高いところが「つばめ山(通称)」です。

    いかがだったでしょうか。
    礼文島にはこの島でしか見られない数多くの貴重な植物と景観があります。
    いつまでもこのような景観が保たれることを期待し、観光客の方々にマナーを守っていただけるよう、
    荒れてしまった植生が復活するよう、また、これからも礼文島の美しい自然が少しでも未来に続いていくように、
    私たちは日々尽力しています。 

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    総務企画部企画課
    ダイヤルイン:050-3160-6271

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