2015年7月
2015年7月26日(日曜日)
大平山高山植物盗掘防止パトロール
 大平山は、狩場茂津多道立自然公園、環境省の自然環境保全地域、 また、林野庁の植物群落保護林などにも指定されており、オオヒラウスユキソウを はじめとする貴重な植生が分布する国有林です。
 入林箱付近から狭い沢を辿って進みます。 沢筋は常にジメジメとしており大変滑りやすいので注意してください。
 【タモギダケ】
 【カドバリヒメマイマイ】
 【タイツリオウギ】
樹林帯を出て第一ピークを目指す辺りから雨が激しくなってきました。 雷も鳴り出したので本日のパトロールを終了し下山しました。
2015年7月22日(水曜日)
歌才ブナ林(植物群落保護林)巡視
 歌才ブナ林はブナ自生北限地帯として学術上の評価が高く、昭和3年に国の天然記念物に指定されたブナ林で、昭和63年に約90ヘクタールを植物群落保護林に指定し、自然環境の維持を図ることとしています。
 ブナの葉に降り注いだ雨水は幹を伝い根元に吸い込まれます。
 灰色をした樹皮には独特の斑紋があります。 これは、「地衣類」と呼ばれる藻類と菌類が共生した植物です。
 落ち葉が何層にも積もった地面は柔らかな腐葉土になっていて、地中に細かく張った根が 沢山の隙間を作る為優れた保水力があります。
 【マイズルソウ】
 【オニノヤガラ】
 天然記念物である歌才ブナ林では,草花やキノコをはじめ何ひとつ持ち出すことはできませんが、 持ち込んだゴミは必ず持ち帰ってください。
2015年7月16日(木曜日)
狩場山自然休養林千走新道コース巡視
 狩場山自然休養林は一帯が狩場茂津多道立自然公園に指定されており、 裾野は日本一広いブナの原生林に覆われています。
 前日の雨のせいで足元が濡れていました。 粘土質の箇所は特に滑りやすいので注意してください。
 6合目から8合目付近にかけて歩道上に雪渓が残っていました。 アイゼンを装着するなどの滑落防止措置を行い、植生保護の為歩道以外は通行しないでください。
  (作業前) (作業後) ササで見通しの悪い箇所を刈りました。
 9合目付近からは平坦で広い草原が広がっています。 イワイチョウ等の高山植物が一面に見られるのはもう少し先のようです。
 【アオノツガザクラ】
 周囲よりも僅かに高い山頂には小さな鳥居と三角点があります。

 山頂からは、前山を経て岬へと続く狩場山最長10キロメートルの茂津多コースが続いています。
2015年7月15日(水曜日)
大谷地植物群落保護林巡視
 大谷地湿原は氷河期の生き残りであるフサスギナの群落地です。
 【フサスギナ】は道内の数カ所で発見されていますが、大谷地のような群落は 他では見られないため維持保全が重要です。
  木道下のコルゲート管にアシやササが詰まって流れを妨げていたので取り除きました。
 本日は雨と濃霧の生憎な天候でしたが、動植物達にとっては恵みの雨だったようです。
2015年7月10日(金曜日)
ニセコ山系クリーン作戦~神仙沼歩道ササ狩り
 本日はニセコ山系の道道を中心とした一斉清掃活動に参加しました。
 路肩の草むらからペットボトルや空き缶、果ては自転車やテレビなど様々な投棄物が出てきました。 生態系に与える影響が懸念されます。 この一斉清掃活動はニセコ山系観光連絡協議会によって今後も継続して行われます。
  清掃活動が終わると神仙沼歩道の笹狩りに向かいました。
 歩道にかぶってきた笹だけを刈りバサミで刈り取りました。
 【ヒオウギアヤメ】
 【ワタスゲ】
 ヒオウギアヤメやワタスゲが見頃を迎える中、来場者は思い思いにシャッターを切っていました。
2015年7月5日(水曜日)
目国内岳巡視
 目国内岳登山口は、白樺山~シャクナゲ岳方面登山口の道路を挟んだ向かいにあります。
 50分程で前目国内岳山頂に到着すると、目指す目国内岳山頂が現れます。
 【チシマフウロ】
 【エゾゼンテイカ】
 歩道上に突然岩山が見えたら山頂まではあと少しです。

 頂上からは羊蹄山やアンヌプリを始めとするニセコ連峰が広がり,パンケメクンナイ湿原を経て岩内岳や雷電山に縦走するコースもあります。
2015年7月1日(水曜日)
神仙沼~長沼巡視
 神仙沼の周囲には、長沼、大沼、鏡沼、大谷地植物群落保護林等があり、この区域は 「ニセコ神仙沼自然休養林」となっています。
 【ワタスゲ】
 【ミツガシワ】
 神秘的な佇まいですが、天候不順のせいか人影もまばらでした。
 神仙沼から長沼までは15分程で到着します。
 長沼は水田かんがい用貯水池として利用されていますが、雪解け水や雨水の影響で かなり増水していました。
 シャクナゲ岳やチセヌプリに続く歩道も一部冠水していたので、本日はここで引き返しました。 天候が落ち着き沼の水位が下がるまでにはもうしばらくかかりそうです。
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