2012年6月
2012年6月30日(土曜日)
大谷地~五色温泉

天候快晴の本日の巡視は、大谷地~大沼~鉱山跡地~五色温泉までの縦走コースです。 山菜採りの方々とも、この時期はよくすれ違います。

ここでしか見られないという、氷河期の生き残り【フサスギナ】 道内の数カ所で発見されていますが、大谷地のような群落は他では見られません。

約20分で大沼に到着いたしました。 ほっと一息つくにはとても良い場所です。

【オオバミゾホオズキ】大沼の湖岸に咲いていました。

【アカモノ】 最近いろんな場所で良く見かけます。 カワイイのでついつい写してしまいます。

大沼から30分ほどで、鉱山跡地に到着です。 ここでは、鉱山の発掘作業に携わった人たちが暮らしていた集落跡も見ることができます。

【イソツツジ】が、至るところで見られました。

【モウセンゴケ】は、とっても小さくて見つけにくいかもしれませんが、是非探してみてください。

こちらのお二人は、五色温泉方面から歩いてきたそうです。 生態系保護のために、携帯トイレをお渡しました。

大谷地の駐車場に戻ると、そこには40Lゴミ袋分ほどのお菓子の袋やジュースの缶、ティッシュさらには衣料、靴といった、様々なゴミが捨てられていました。 後から来た人が気持ちよく利用できるように、ゴミは各自必ず持ち帰りましょう。
2012年6月26日(火曜日)
狩場山

島牧村にある狩場山は、アイヌ語でカリンパ・ウシ・ヌプリ(桜・群生する・山)といいます。 近くには、日本の滝100選にも選ばれた賀老の滝があります。 歩道入り口は、そこから車で5kmほど入っていくと見えてきます。 入り口手前に駐車場がありますが、お手洗いは賀老の滝の駐車場が最後です。

注意事項を守って登山をしましょう。

【イソツツジ】満開でした。

【ハイオトギリソウ】黄色い花と赤い実が特徴です。

雪が溶けて、歩道に水が流れ出ています。

【ツマトリソウ】の葉に、赤い縁取りがありました。 今まで見たものは緑の葉でした。

7合目付近から山頂にかけて、大きな雪渓が残っています。 普通の靴では、滑って滑落する恐れがありますのでお気をつけ下さい。 我々は冬の装備を持たないので、ここで今日の巡視を終わります。
2012年6月25日(月曜日)
有珠山

本日は有珠山の巡視です。 あいにくのお天気で、景色はあまり期待できないかもしれません。 駐車場に1台車がありました。

【ハイサイラン】 元気がないので、終わりかけているかもしれません。

【フタリシズカ】 名前のごとく、静かに咲いていました。

【ツルアジサイ】 これからたくさんの花を咲かせるでしょう。

外輪山に到着。 真っ白です。 火口が全く見えませんでした。 登山客の方1名とあいました。

看板近辺はかろうじて、視界がすこしよかったです。

「また来てね。」と、歩道にあるかわいらしい顔の木に声をかけられました。 天気は曇りでしたが、歩くとやはり汗が出るので、休憩の時に一枚着られるものを持って行くと良いでしょう。
2012年6月24日(日曜日)
チセヌプリ~シャクナゲ岳

青い空と白い雲、ニセコ山系に夏がやってきた! 本日は気温も上がりそうです。 駐車場もいっぱいです。 山菜採りの人も、この時期はたくさん来られます。

20分ほど登ると、岩場が始まります。

【エゾゼンテイカ】は、まだ咲き始めたばかりでした。 それもそのはず! 背景には雪渓がまだ残っています。

夏空と色鮮やかな【ハクサンチドリ】

【アカモノ】 あかちゃんの頬みたいにまん丸ピンクです。 カワイイ! 赤くて楕円形の実がなります。

チセヌプリを降りて20分ほどで、シャクナゲ岳入り口です。

山頂までの岩場はとても狭くなっていますので、行き交う際は譲り合って下さい。

シャクナゲ岳山頂に無事到着いたしました。 数名の登山客の方々がいらっしゃいました。

シャクナゲ岳からシャクナゲ沼を超えることは、歩道が水の中なのでまだ難しい状態でした。 しかし、沼岸までは来ることはできます。

チセヌプリの駐車場に戻ると、軍手が積み重なって置いてありました。 後から来る人が気持ちよく登山できるように、ゴミは各自で必ず持ち帰るようにしましょう。
2012年6月23日(土曜日)
アンヌプリ~鏡沼

しばらくいいお天気でしたが、今週は久しぶりに雨がつづいています。 本日はアンヌプリの巡視です。 アンヌプリ歩道入り口は、鏡沼歩道入り口から花園作業道を挟んだ向かい側にあります。

20分くらいで、花園第三リフトの下に出ます。 かなりぬかるんでいて、岩場も滑るので、今日はここから鏡沼に向かうことにしました。 残念ながら、このルートは雨の日にはおすすめできません。(>_<)

鏡沼へ向かう歩道。

鏡沼に向かう木道。 雨の日は滑りやすいので、気をつけてくださいね。

【ホロムイイチゴ】が、雨でも元気にたくさん咲いていました。

雨に濡れた【ワタスゲ】

穏やかな水面の鏡沼と【イソツツジ】

蜘蛛の巣に雫がいっぱいついていて、きらきらした首飾りのようです。 お天気が悪くても、また違った美しさを持つ鏡沼でした。
2012年6月18日(月曜日)
歌才

歌才ブナ林の巡視にやってまいりました。 ブナ林までは、入り口から20分ほど歩いたところにあります。 この時期はブヨが多いので、ハッカ油が欠かせません。

【オククルマムグラ】 白い小さな花を咲かせています。 葉の形以外は、クルマバソウとよく似ています。

【タニギキョウ】の姿もありました。

【エゾハルゼミ】が、まもなくその命を終えようとしていました。 わずかですが、鳴き声が聞こえました。 こんなに近寄っても全く動きません。

ブナの大木に、たくさんの穴が開いています。 ブナ林にすむ鳥たちのマンションのようです。

このいくつにも分かれている根が、ブナのもつ保水力の秘密。 雨が幹をつたって、根元に集まるようになっています。

【コウライテンナンショウ】 マムシグサとも呼ばれています。

【ギンリョウソウ】の坂付近に、もうじきたくさん顔を出してくれます。 まだすこし時期が早かったようです。 歌才ブナ林は天然記念物に指定されていますので、植生の採取は禁止されています。
前目国内岳~目国内岳

道道268号線沿い、新見峠登山口から標高980mの前目国内岳を越え、1220mの目国内岳山頂を目指します。

登山道際には【シラネアオイ】がびっしり。 そのほかにも、【フギレオオバキスミレ】、【ハクサンボウフウ】など咲いていました。

30分ほどで、前目国内岳山頂に到着。

霧雨に打たれた【チシマフウロ】 きらきらしてひと味違います。

ロープが目立つようにピンクテープを架けました。 ここから先は崖になっているので、行かないようにお願いいたします。

8合目を過ぎたところで、大きな雪渓に出会いました。 体感温度が一気に下がり、下から冷たい風が吹いてきました。 山では必ず防寒着を持つことをおすすめします!

9合目を過ぎると、大きな岩をよじ登っていきます。 足場が悪いので注意してください。

山頂に到達しました。 山頂は風が強く、時折視界も悪い状況でした。

北海道では道南にしかないと言われている、【ベニバナイチゴ】を見つけました。

今日も無事に巡視を終了しました。 ピース!
2012年6月16日(土曜日)
黒松内岳山開き

黒松内岳の山開きにやってきました。 地元の山岳会の方など、総勢50名近く集まりました。 開会式の後、希望者はガイドさんの案内で山頂を目指します。 天候は雨ですけれど…

山岳ガイドの辻本さんの合図で準備運動開始。 ほぼ全員登る様子です。

7合目付近(馬の背)と呼ばれる尾根に到達すると、激しい風と雨に見舞われてしまいました。 【エゾゼンテイカ】も激しく揺れていました。

ほとんどの方が、下山をせず山頂を目指しました。

そして山頂でほっと一息。 今日はお弁当もきっといつもよりおいしく感じられたはずです。 下りも足下が悪い中、みなさんがんばりました。 本当にお疲れ様でした。
2012年6月15日(金曜日)
白樺山~シャクナゲ岳

本日は、白樺山経由のルートでシャクナゲ岳を巡視いたします。 登山口は、山菜採りや登山の方々で賑やかでした。

歩道にはみ出ている笹を鉈で刈り取ります。

まもなく、お花畑と目指す白樺山が見えてきました。

【チシマフウロ】 細い歩道の際までお花が咲いています。 踏まないように心がけましょう。

昨年の雪の影響でしょうか? 大きな岩が歩道に迫り上がっていたので、明示しておきました。

【ツマトリソウ】

歩道の岩の間に、【ゴゼンタチバナ】がたくさん咲いていました。

シャクナゲ岳とシャクナゲ沼

沼の脇の歩道が、残念ながら水没していました。 白樺山経由ルートは、通れるようになるのにもう少し時間がかかるかもしれません。 しばらくは、チセ側のルートが良いかと思われます。
2012年6月12日(火曜日)
神仙沼木道清掃

本日は神仙沼の木道で、冬期に雪の重みで木道に倒れてきた笹を刈りとって、木道を歩きやすくします。

落ち葉も掃き掃除。徒歩25分の道のりを掃いて回ります!

ふと顔を上げると、【ツリバナ】が咲いていました。

【ムラサキヤシオツツジ】

【オオカメノキ】

皆さん新緑を楽しみながら、のんびり神仙沼を目指して歩いて行かれます。

ここの木道から長沼にも、20分ほどで行くことができます。

【チングルマ】

こんなにたくさん見られます。

【ショウジョウバカマ】

神仙沼に到着です。ベンチもあるのでここで一休みできますよ。

神仙沼って神秘的ですね、と言っておられました。

木道は歩きやすくなりましたが、昨年の大雪のため一部段差などがありますので、十分足下にお気をつけください。
2012年6月11日(月曜日)
岩内岳

本日は岩内岳の巡視です。 岩内岳は、日本海と岩内町を背に登る、とても見晴らしのよい標高1085mの山です。 それでは出発。

【クルマバソウ】が顔を出していました。

【タニウツギ】も所々咲いていました。緑の中で桃色が目立ちます。

登りはじめは、リフト下をひたすら歩きます。

第一リフトです。今にも動き出しそうですが…

【ノビネチドリ】可憐な紫色の花がすずなり!

6合目を過ぎて尾根を上がっていくと、【ふりむき坂】の看板が。 ふりかえってみます。

すばらしい眺め! 元気をもらいました。

毛虫にご注意くださいね。

【松風の回廊】の看板が雪で傾いたと思われます。補修していきました。

木漏れ日がきれいです。

9合目に到達すると、視界が開けて、山の稜線がはっきりと見えてきます。

【ミヤマオダマキ】 まだ完全に咲いてないようにみえます。

山頂から、まだ雪渓の残る目国内岳が見えます。

【コケモモ】 花の大きさは1cmくらいです。小さいですが、葉っぱに特徴があるので探してみてくださいね。

海が本当にきれいによく見えた日でした。 でも、滑りやすいので足下に気をつけてくださいね。

【ツルシキミ】

歩道の脇にある旧リフト付近は、危険なので近寄らないでください。

【コンロンソウ】に見送られて、本日の巡視を終了いたしました。 次回はどんな花が咲いているか楽しみです。
2012年6月8日(金曜日)
チセヌプリ

今日はチセヌプリの巡視です。 駐車場はゴミが目立ちましたので、早速ゴミ拾い。 ゴミは必ず持ち帰るようお願いします。

曇り空の中スタートです。
チセヌプリは、アイヌ語で「家の形の山」です。 遠くからみると、竪穴式住居の屋根みたいなのです。 北口からの登山は標高差303メートルで、ごろっとした岩の中を1時間ほど登っていきます。

可憐な花と四つ葉の葉っぱの【コミヤマカタバミ】に出迎えられました。

その後には【フギレオオバキスミレ】のお花畑がひろがっていました。

【サンカヨウ】

【ムラサキヤシオ】

まだ雪が残っていて、多少足下が滑りやすいところがあります。

【ゴゼンタチバナ】

【フイリミヤマスミレ】

【チシマフウロ】

【ミツバオウレン】

ハイマツをくぐりぬけると山頂が見えてきます。なんと、青空がひろがっていました。

【ハクサンボウフウ】

エンレイソウが、スミレに傘を差してあげているように見えませんか?

チセヌプリは、駐車場から1時間ほどで登れる手軽な山ですが、頂上の沼付近では湿原生の高山植物を見ることが出来ます。 これらの高山植物等を採取するのは絶対にしないで下さい。
2012年6月5日(火曜日)
オロフレ山の踏み荒らし防止ロープ張り

本日はオロフレ山にて、「洞爺湖自然環境を守る連絡会」の会員の方たちと、高山植物の踏み荒らし防止を目的としたロープ張りを行う作業です。 まずは入林箱の設置です。

地元自治体、山岳会・環境省・後志森林管理署など、たくさんの関係者が集まりました。 作業はいくつかのグループに分かれて行われました。

荒々しい岩肌がむき出しです。

杭を打ってロープをかけました。

完成です。

目前にひろがる景色に、しばし心を奪われます。

そして【シラネアオイ】のお花畑が!

【タカネザクラ】

【ツバメオモト】

【ミツバオウレン】
無事にロープ張りも終了しました。山開きは6月14日を予定しています。
2012年6月3日(日曜日)
ニセコ山開き・遭難慰霊祭

昨日に引き続きまたもや快晴! 心地の良い風の吹く中、本日はニセコの山開きに五色温泉にやってまいりました。

山桜もまだ咲いていました。

山で亡くなられた方々のお名前が読み上げられました。

大きな音とともに山開きの合図!

テープカットが行われているようですが、人が多くて見えない~

最後には羊蹄太鼓の演奏がありました。力強い音が山に包み込まれていきます。 夏山シーズンの幕開けです!
2012年6月2日(土曜日)
ワイスホルン・ニセコ神仙沼自然休養林山開き

本日は、皆様待望の山開きの日となりました。 天候快晴! 会場は祭りムードでした。

各方面の様々な方々が集まる中、神事が営まれ登山客の安全祈願が成されました。

そして共和町豊穣太鼓の登場!

演奏のあとまもなく…

無事に山開きとなりました。
2012年6月1日(金曜日)
室蘭岳

今回は、室蘭市にある鷲別岳の巡視にやってきました。 地元では室蘭岳の愛称で親しまれています。 駐車場はとても広く、トイレもあります。 ここからスタートします。

【マイヅルソウ】に、かわいい花が咲き始めていました。

【ウスバスミレ】も姿を見せていました。

【ミヤマハコベ】

登山道入り口の看板から10分歩いたところに、入林箱とヒュッテがあります。 記入をお忘れなく。

今日は白花祭りです。【チゴユリ】も咲いていました。

【ズダヤクシュ(喘息薬種)】 長野県では喘息をズダといい、この植物が喘息に効くというので名付けられたそうです。

ダケカンバの森を通っていきます。

【ヒメイチゲ】

山頂はちょうど12時で、皆さんお昼ご飯中でした。

向こうに見えるのは神居岳です。

【ハクサンチドリ】は、白花が多かったなかでとても鮮やかに感じました。

【カメノキ】

【フデリンドウ】 小さくて見落としてしまいそうでしたが、よく見つけました!

【エゾサクラソウ】色鮮やかで一際目を引きます。 一般的にはエゾオオサクラソウと呼ばれていますが、室蘭岳の岩場に生えるものはずっと小型でエゾサクラソウと呼ばれているが、中間の大きさもあるそうです。 (出典:「北海道の高山植物」 梅澤 俊 北海道新聞社)

エゾハルゼミも賑やかな今日の巡視でした。
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