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北海道森林管理局

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    川湯硫黄山(かわゆいおうざん)生物群集保護林

    1.  設定目的

    • 川湯地区硫黄山周辺に見られる硫黄山からの噴気や強酸性の土壌の影響を強く受けた地域固有の生物群集を有する森林を保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、遺伝資源の保護、学術研究等に資することを目的とする。

    2.  設定の経緯

    • 令和6(2024)年4月1日に、「川湯ハルニレ遺伝資源希少個体群保護林」、「川湯アカエゾマツ希少個体群保護林」、「硫黄山高山植物希少個体群保護林」及びその周辺の天然林を統合し、「川湯硫黄山生物群集保護林」として設定した。

    3.所在地 (関係森林管理署)

    • 弟子屈町(根釧西部森林管理署)

    4.  面積

    • 358.40 ha

    5.  位置図

    川湯硫黄山生物群集保護林位置図

    6.  現況

    【植生現況】

    • 硫黄山の影響を強く受けている高山植生帯は、ハイマツが優占的に分布している。ハイマツ帯での構成種は少なく、林床にはイソツツジが優占し、ガンコウランが分布する。広葉樹林はミズナラ、シラカンバが優占し、林床にはイソツツジやハイマツなどの高山植生のほか、マイヅルソウ、ミズナラ、ツマトリソウ、ヒメシダ、ナナカマド、ケヤマウコギ、ゴゼンタチバナ、オオバスノキなどが見られる。
    • 高山植生帯の東側には、ハルニレの優先林分と、トドマツ、エゾマツの多い針広混交林が見られる。
    • 高山植生帯の北側にはアカエゾマツ純林が見られ、林内に亜高木や低木はごく少なく、林床もオシダなどシダ類が優占するほかツツジ類などが見られる。また、北西側のアカエゾマツ、トドマツ、ヤチダモ、ケヤマハンノキなどが混交する針広混交林では、亜高木、低木層にもアカエゾマツが見られ、林床はシダ類が優占するほか、ツツジ類やササ類、ミミコウモリなどが見られる。

    アカエゾマツ純林ハルニレ優占林分

    ハイマツ帯 

    【動物現況】

    • 鳥類では、硫黄山周辺でホシガラスが確認されている。また、川湯周辺では、留鳥として天然記念物に指定されているクマゲラをはじめ、アカゲラやシジュウカラなど7科16種が確認されているほか、夏鳥としてアオバズクが確認されている。

    7.  法指定等

    • 水源かん養保安林、土砂流出防備保安林、保健保安林、国立公園特別保護地区、国立公園第1種特別地域(阿寒摩周国立公園)

    お問合せ先

    計画保全部計画課

    ダイヤルイン:050-3160-6283