常元(つねもと)チョウセンカラマツ遺伝資源希少個体群保護林
1.設定目的
昭和元(1926)年に植栽されたチョウセンカラマツの生育に必要な森林を保護・管理することにより、当該個体群の持続性を向上させ、野生生物の保護、遺伝資源の保護、学術の研究等に資することを目的とする。
【左上】 林縁部に設置された標識。(提供:林木育種センター北海道 育種場) 【右上】 保護林内の林相。広葉樹やトドマツの混交が見られる。(提 供:林木育種センター北海道育種場) 【左下】 林縁の外側にチョウセンカラマツの稚幼樹が発生している。 (提供:林木育種センター北海道育種場) |
2.保護対象
チョウセンカラマツ(遺伝資源の保護を目的とする個体群)
3.設定の経緯
- 平成元(1989)年9月21日に「北見チョウセンカラマツ8林木遺伝資源保存林」として設定された。
- 平成30(2018)年4月1日の保護林再編の中で、「常元チョウセンカラマツ遺伝資源希少個体群保護林」として設定された。
4.所在地 (関係森林管理署)
- 常呂郡 置戸町 (網走中部森林管理署)
5.面積
2.59 ha
6.位置図
7.現況
【植生現況】
- 昭和元(1926)年に植栽されたチョウセンカラマツ人工林で、高木層はチョウセンカラマツが優占し、樹高23~28m、平均胸高直径33cm程度である。
- 亜高木層以下ではハリギリやトドマツ、エゾイタヤなどが見られる。
- 林床にはワラビやフッキソウなどが見られるが、チョウセンカラマツの天然更新は見られない。
8.法指定等
水源かん養保安林、保健保安林
9.取り扱い方針
(1) 基本的に人為を加えず、自然推移に委ねるものとする
(2) 個体群の状況に応じた取扱い
ア 目的とする個体群の保護・増殖に必要な森林施業は可能とする
イ 一時的な裸地の出現等、遷移過程におけるかく乱が対象個体群の持続的な生育・生息に不可欠な場合には、必要な森林
施業を行うことにより、人為による環境創出等を行うことができる
(3) 必要に応じて行うことができる行為
ア 学術の研究、自然観察教育、遺伝資源の利用その他公益上の事由により必要と認められる行為
イ 山火事の消火、大規模な林地崩壊・地すべり・噴火等の災害復旧及びこれらに係る予防的措置等、非常災害に際して必要
と認められる行為
ウ 鳥獣・病害虫被害及び移入種対策として必要と認められる行為
エ 学術の研究、自然観察教育等のための軽微な施設の設置
オ 標識類の設置等
カ その他法令等の規定に基づき行うべき行為
お問合せ先
計画保全部計画課ダイヤルイン:050-3160-6283