芭露(ばろう)カシワ遺伝資源希少個体群保護林
1.設定目的
芭露地区に自生するカシワの生育に必要な森林を保護・管理することにより、当該野生生物個体群の持続性を向上させ、野生生物の保護、遺伝資源の保護、学術の研究等に資することを目的とする。
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【左上】 保護林の近景。 【右上】 保護林内の林相。 【左下】 保護林内。 |
2.保護対象
カシワ(遺伝資源の保護を目的とする個体群)
3.設定の経緯
- 平成元(1989)年3月27日に、「北見カシワ3林木遺伝資源保存林」として設定された。
- 平成30(2018)年4月1日の保護林再編の中で、「芭露カシワ遺伝資源希少個体群保護林」として設定された。
4.所在地 (関係森林管理署)
- 紋別郡 湧別町 (網走西部森林管理署)
5.面積
119.45 ha
6.位置図

7.現況
【植生現況】
- 汀線から近い海岸林でカシワの優占林分であり、ハリギリ、イタヤカエデが混生する。
- 汀線に近い林分は樹高8~9m、平均胸高直径18cm程度で風の影響により矮性化する。
- 内陸部では樹高17~18m、平均胸高直径45cm程度の林分を形成する。
- 林床はササが密生し、カシワの更新木は見られない。
8.法指定等
防風保安林、魚つき保安林、保健保安林、鳥獣保護区、国定公園第2種特別地域(網走国定公園)
9.取り扱い方針
(1) 基本的に人為を加えず、自然推移に委ねるものとする
(2) 個体群の状況に応じた取扱い
ア 目的とする個体群の保護・増殖に必要な森林施業は可能とする
イ 一時的な裸地の出現等、遷移過程におけるかく乱が対象個体群の持続的な生育・生息に不可欠な場合には、必要な森林
施業を行うことにより、人為による環境創出等を行うことができる
(3) 必要に応じて行うことができる行為
ア 学術の研究、自然観察教育、遺伝資源の利用その他公益上の事由により必要と認められる行為
イ 山火事の消火、大規模な林地崩壊・地すべり・噴火等の災害復旧及びこれらに係る予防的措置等、非常災害に際して必要
と認められる行為
ウ 鳥獣・病害虫被害及び移入種対策として必要と認められる行為
エ 学術の研究、自然観察教育等のための軽微な施設の設置
オ 標識類の設置等
カ その他法令等の規定に基づき行うべき行為
お問合せ先
計画保全部計画課ダイヤルイン:050-3160-6283