令和4年度技術開発成果発表会を開催(令和4年10月26日)
10月26日(水曜日)、北海道森林管理局中会議室において、森林総合研究所(北海道支所・林木育種センター北海道育種場)、北海道立総合研究機構森林研究本部(林業試験場・林産試験場)、森林技術・支援センター共催による「技術開発成果発表会」を開催しました。この発表会は、地域の森林づくりに関する研究成果を幅広く知っていただくため開催しており、今年で9回目となります。
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、発表会場への入室は発表者及び関係者に限定し、視聴希望の皆様にはWeb方式により配信させていただくこととしました。
【発表会場の様子】
当日は50名以上の方にWeb視聴していただきました。質疑応答の際には、多くの関係者から質問がありました。
また、後日、複数の視聴者から発表資料の提供依頼が寄せられるなど、各課題に対する関心度の高さを感じました。
発表は、最初に北海道森林管理局森林技術・支援センター谷村森林技術専門官から、「低コスト再造林を目指した更新方法の開発~地がきから5年目の成果と今後の展開~」と題して、カラマツ人工林主伐跡地において再造林コストを縮減し、カラマツ複層林への誘導を目的とした地がきによる天然更新について紹介しました。
【谷村森林技術専門官】
森林総合研究所北海道支所寒地環境保全研究グループからは、澤野真治主任研究員より「北海道の森林域を対象とした水資源賦存量の評価」と題して、持続的な水資源管理計画の策定に向けた基礎的な情報である、水資地帯を対象とした水資源地図の作成について紹介がありました。
【澤野主任研究員】
森林総合研究所林木育種センター北海道育種場の福田陽子主任研究員からは、「トドマツ種子の発芽率向上に資する技術開発~精選及び低温湿層処理の最適化~」と題して、今後のトドマツ種苗の生産向上に寄与する技術について紹介がありました。
【福田主任研究員】
道総研林業試験場森林環境部環境グループの速水将人研究主任からは、「北海道の防風林管理が育む絶滅危惧種と生物多様性」と題して、絶滅危惧種の保全と防風林本来の減風機能を維持する持続的管理方法について紹介がありました。
【速水研究主任】
道総研林産試験場性能部構造・環境グループの小林裕昇主任主査からは「木製遊具の長寿命化を図るための技術開発~接合金具を使用した木製遊具のハイブリッド化と長寿命化の実証試験~」と題して、処理木材と表面保護塗料を併せて使うことによる屋外木質構造物の更なる耐久性機能向上について紹介がありました。
【小林主任主査】
参加者からのアンケートでは、
- 施業を実施する側と多様性を考える側で、意見を統一するのが大切だと感じた。
- 木製遊具の普及に取り組まれている内容がよく理解できた。
- ライブ配信は参加しやすく、今後、全参加者の参集開催ができるようになってもオンライン併用で行っていただきたい。
今後も、森林づくりに係わっている方々に対し、参考となる技術情報等について、発表会等を通じて発信して行きたいと考えています。
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