このページの本文へ移動

北海道森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    令和2年度技術開発成果発表会を開催(令和2年10月28日)

    森林・林業における研究成果を広く知っていただくため、技術開発成果発表会を森林総合研究所北海道支所・林木育種センター北海道育種場、北海道立総合研究機構森林研究本部(林業試験場・林産試験場)、森林技術・支援センターの共催で、10月28日に北海道森林管理局にて開催しました。

    今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のためウェブ方式により開催し、発表会場への入室は発表者及び関係者のみで20名程度により開催しました。
    なお、ウエブ方式による技術交流については、今回が初めての取組となりました。準備段階から各機関と綿密な連携・調整を図ることにより、今後増えて行くであろう、このような運用に関する多くの知見が得られるとともに、各機関ともノウハウの共有ができました。

    発表の様子.jpg
    発表の様子


    発表では大きなトラブルもなく進行し、開催中70名以上の方が視聴に訪れるとともに多くの関係者から質疑が寄せられ、課題に対する関心度の高さを感じました。
    なお、質疑については、当日時間の関係でご紹介できなかったものも多数ありましたのでここで紹介します。
    (詳しくは「チャットによる質問と回答」をごらんください)



    最初に道総研林業試験場の山内研究主任より「シラカンバの樹皮も材も利用しよう」と題して、工芸で人気のシラカンバ樹皮を効率的に採取するための剥皮試験と、採取後の材の変化についての報告がありました。
    山内研究主任.jpg
    【山内研究主任】


    森林総合研究所林木育種センター北海道育種場の花岡育種研究室長からは、「森林被害の迅速な推定を目指して-被災前後のUAV 撮影画像を用いた解析事例-」と題して、北海道育種場のトドマツ精英樹保存園で発生した風倒被害前後のUAV撮影画像を解析して、被害個体数等を推定した精度について紹介がありました。
    花岡育種研究室長.jpg
    【花岡育種研究室長】


    森林総合研究所北海道支所植物土壌系研究グループ伊藤主任研究員からは、「地がき処理が土壌に及ぼす影響」と題して、過去に実施した地がき更新のカンバ林における表層土壌の追跡調査から、地がき作業が土壌理化学性の改変を通じて与える影響について報告がありました。
    伊藤主任研究員.jpg
    【伊藤主任研究員】


    北海道立総合研究機構林産試験場性能部構造・環境グループ松本研究主幹からは、「道産針葉樹大径材の断面内の材質分布」と題して、原木のヤング係数から製材のヤング係数を推定する方法により、道産カラマツ及びトドマツ大径材の樹種特性を把握し、利用適性を評価する方法について、新たな用途開発とともに紹介がありました。
    松本研究主幹.jpg
    【松本研究主幹】


    当センターからは、谷村森林技術専門官より「樹種の多様性を図る更新方法の開発~地がき・根返しから10年後の成果と今後の展開~」と題して、択伐後の後継樹の多様化を目的とした更新補助作業(小面積地がきと根返し)の実施から10年が経過したことから、その更新結果の評価と今後の施業への活用について紹介を行いました。
    谷村森林技術専門官.jpg
    谷村森林技術専門官


    参加者からのアンケートでは、

    シラカンバの高付加価値化や材と樹皮の活用の最適化につながるご研究で大変興味深いものでした。

    ○ドローンによる「森林被害の迅速な推定を目指して」は特に、関心を抱いている分野であるため、大変参考になりました。
    ○地がき処理によるカンバ類の樹高成長が、更新位置や土壌攪乱に関係なく差がないことが分かりました。
    ○リモートでの技術交流会とのことで、遅延があったりとある程度のストレスを覚悟していました。しかし、ストレスは全くなく感動しました。今後もリモートを活用して情報共有できる機会があると良いと思いました。

    などの感想を頂きました。

    今後も、森づくりに係わっている方々に対し、参考となる技術情報等について、発表会等を通じて発信して行きたいと考えています。



    チャットによる質問と回答」


    発表当日に書き込まれたチャットによる質問と発表者からの回答を紹介します。

    シラカンバの樹皮も材も利用しようQ&A.pdf(PDF : 59KB)
                  地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 森林研究本部
                           林業試験場 森林経営部 経営グループ研究主任  内山  和子

    「森林被害の迅速な推定を目指して-被災前後のUAV撮影画像を用いた解析事例-」Q&A.pdf(PDF : 71KB)
                  国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 林木育種センター
    北海道育種場 育種課 育種研究室長  花岡      創

    「地がき処理が土壌に及ぼす影響」Q&A.pdf(PDF : 76KB)
                  国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所北海道支所
                           植物土壌系研究グループ主任研究員  伊藤  江利子

    「道産針葉樹大径材の断面内の材質分布」Q&A.pdf(PDF : 70KB)
                  地方独立行政法人北海道立総合研究機構森林研究本部
                           林産試験場性能部構造・環境グループ研究主幹  松本  和茂

    「樹種の多様性を図る更新方法の開発」Q&A.pdf(PDF : 59KB)
                  林野庁 北海道森林管理局 森林技術・支援センター
                  森林技術専門官谷村亮
                           業務係長佐藤太一

    お問合せ先

    森林技術・支援センター

    ダイヤルイン:0165-23-2161

    PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。
    Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。

    Get Adobe Reader