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北海道森林管理局

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    「技セン! 緊急事態宣言解除により”本格始動”」(令和2年7月9日)

    森林技術・支援センターでは、令和2年度より夕張広葉樹施業指標林(空知森林管理署2513林班)をフィールドとした、多様な樹種からなる更新を図るための技術開発に取り組むこととしています。


    昭和59年に設定された夕張広葉樹施業指標林では、天然林択伐を通じた成長量の増大、供給される広葉樹資源の品質向上及び後継樹の育成に関する調査研究とそれに向けた施業が進められてきました。
    林内の様子
    林内の様子


    森林技術・支援センターでは昨年度より、後継樹の更新が期待できないササ密生地において、更新を的確に確保した上で、多様な樹種や階層構造からなる天然林に誘導するための更新補助作業技術の開発に向けて取り組んでいます。
    具体的には、以下の2つの更新補助作業について検証する予定です。


    (1) 伐採木の伐根を横転させる根返+小面積の地がき処理
    樹冠疎密度が低い林分での、アオダモなどの極相性広葉樹の更新を目指し、伐採木の根返しを行います。これにより、下層植生に影響を受けない環境下での更新が期待できる凹凸(マウンドとピット)を確保します。なお、過去に根返しを行った箇所では、エゾシカ食圧の軽減効果が見られたことから、このことについても更に検証することとしています。
    根返しの様子
    根返しの様子


    (2) 傘伐型地がき
    (1)より樹冠疎密度が低い林分では、高照度により、ササ等の下層植生が旺盛になり、新たな更新木の成長を阻害し、数年後にはササ生地化となることが想定されます。
    このため、施工区画内(100m×50m)を試験伐採により様々な照度環境を設定し、区画を2分して全面地がきと筋状地がきを実施します。また、試験地ではシカ被害が生じていることが確認されているため、シカ被害対策についても併せて検討を進めることとしています。具体的には、全面区と筋状区のそれそれ半分を鹿ネットで囲み、エゾシカの食害による更新への影響調査を実施します。
    特別試験区_傘伐区(筋幅20m)
    特別試験区_傘伐区(筋幅20m)

    エゾシカによる食害(特にアオダモの被害が顕著)
    エゾシカによる食害(特にアオダモの被害が顕著)

    食害防止ネット1

    食害防止ネット2
    食害防止ネット(延長200m分の人力での杭打ちは大変です!)


    今後は、種子散布量調査、更新調査を実施してササの回復による更新木への影響の軽減、広葉樹の更新特性の解明を目ざし調査を継続していきます。








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    お問合せ先

    森林技術・支援センター

    〒095-0015
    北海道士別市東5条6丁目
    TEL 0165-23-2161
    TEL 050-3160-5755(IP)

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