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九州森林管理局

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    カンムリワシ

    カンムリワシ

    タカ目タカ科  Spilornis cheela perplexus  絶滅危惧IA類,特別天然記念物

    カンムリワシ

    生息地

    日本では西表島と石垣島(与那国島ではまれに記録)に生息している鳥です。

    形態

    全長約55cm、全体が褐色で、翼と胸・胸部には小白斑があり後頭部の羽毛は少し長く冠羽状となることから「カンムリワシ」という名前がつきました。
    幼鳥は、全体が白色っぽいが、背面には褐色味があり、胸・腹部が白色又はクリーム色です。
    成長・幼鳥とも翼と尾の幅が広く、翼には3本の黒帯があり、尾にも黒帯があります。目先と目の周囲、足は黄色です。
    飛んだ時に、下から見ると翼と尾の横斑が目立ちます。

    食べ物

    ヘビ類・カエル類・トカゲ類・カニ類・昆虫類など広く餌として利用しています。
    食物の採集方法は、湿地周辺の樹木や電柱上に静止して待ち続け、地上に獲物を発見すると飛び降りて捕獲します。

    生息している場所

    繁殖期には山林内で営巣し、非繁殖期は水田や休耕田などの湿地に隣接する樹林のある場所で観察されます。樹木や電柱は止まり場であり、湿地は食物となる小動物を捕らえる場となっています。

    個体数

    西表島と、石垣島に100羽程度生息しており、他の亜種から隔離されていると言われています。

    保護管理する対象地域について

    奄美大島での希少野生生物種保護管理事業は、次の箇所及びその周辺で実施されています。

    西表島森林生態系保護地域

    西表島森林景観

    西表島森林生態系保護地域は91年3月に設定し、2012年3月に拡充しました。面積は、モニタリング・学術研究等の利用を除き人の手を加えずに自然の推移にゆだねる保存地区が9,999ha、保存地区の緩衝地帯としての役割を担う保全利用地区が10,471ha、合計20,471haとなっています。
    これは西表島の国有林24,474haの約84%を占めています。
    琉球列島の南端に位置する西表島は海洋性気候に属しており、河口地域にマングローブ林が発達するなど、亜熱帯林の自然がよく保たれています。このため、東洋のガラパゴス、日本のアマゾンとも呼ばれています。
    西表島の森林を代表する高木は、スダジイ・タブノキ・オキナワウラジロガシで、林内にはシマオオタニワタリ・リュウキュウセッコク等の着生植物や、ツルアダン・シラタマカズラ等のツル性の植物が豊富に生育しており、熱帯林的な林相を示しています。

    お問合せ先

    計画保全部計画課

    担当者:生態系保全係
    ダイヤルイン:096-328-3612