令和7年度 林業即戦力短期育成ステップアップ研修(森林調査)への協力
令和7年10月2日(木曜日)山口市徳地の滑山国有林内において、山口県農林総合技術センターが実施する林業即戦力短期育成ステップアップ研修のカリキュラムの一つである「森林調査」の実習で、当所職員が講師を務めました。
この研修への協力は今年度で8回目となり、林業現場における即戦力となる技能者の育成を目的として森林組合の職員など林業に携わる者6名と、県職員2名の計8名を対象に実施しました。
調査実行にあたり、調査に必要な情報(林況、法令制限の確認)及び調査区域の表示方法や調査器具の使用方法・点検などの説明を行いました。その後、調査に入る前に周囲の立木で樹高や直径を目測し、測棹(※1)・トゥルーパルス(※2)や輪尺(※3)での測定結果との差を確認し、研修生は交代しながらコンパス測量や輪尺・測棹を使用し、区域内の森林調査を行いました。

開会の様子 コンパス測量の様子 調査の様子
その後、3次元地上型レーザースキャナ(以下OWL)(※4)を用いた高精度な森林調査と操作方法などについて説明し、計測を行いました。計測後はデータを現地でパソコンに取り込み、胸高直径、樹高、立木位置、本数、材積、立体画像等の計測結果をモニター画面で確認しました。

OWLデータによる解析の様子 OWLでの計測の様子
研修生は、OWLの計測結果がその場で確認できることに驚き、OWLと野帳集計データとの差を比べました。操作方法・調査精度・今後の活用方法・価格などへの質問があり、大変興味を持った様子で、短い時間でしたが、研修生から「実習をとおして森林調査に関する技術や知識を深める良い機会になった」と感想をいただきました。
引き続き、国有林と民有林との連携を深めながら林業の担い手の育成に貢献していきます。
(※1) 測棹→木の高さ(樹高)を測る道具。目測で木の高さを見るときの目安として用いる。
(※2)トゥルーパルス→目標物にレーザーを当て、直線距離、垂直距離、水平距離、傾斜角度や高さを測る道具。
(※3)輪尺→木の太さ(直径)を測る道具。実際に木に当てて測定する。
(※4)3次元地上型レーザースキャナ(OWL)→計測対象にレーザーを放射状に照射し、周囲の情報を収集する装置。
お問合せ先
山口森林管理事務所
ダイヤルイン:050-3160-6155




