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近畿中国森林管理局

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    令和5年度山口県高度林業作業士育成研修(森林調査)への協力(令和5年7月25日)

    令和5年7月25日(火曜日)、山口市徳地の滑山国有林内において、山口県農林総合技術センターが実施する高度林業作業士育成研修のカリキュラムの一つである「森林調査」の実習で、当所職員が講師を務めました。
    この研修への協力は今年度で7回目となり、森林整備を担う作業班のリーダー育成を目的として森林組合の職員など林業に携わる者7名と、県職員2名の計9名を対象に実施しました。
    最初に当所職員が調査区域について、事業実施に先立って必要となる森林調査簿の情報等からの林況把握と法令制限の確認及び調査区域の表示方法や調査器具の使用方法・点検などの説明を行いました。その後、調査に入る前に周囲の立木で樹高や直径を目測し、測稈(※1)・トゥルーパルス(※2)や輪尺(※3)での測定結果との差を確認し、目慣らしを行いました。そして、研修生は交代しながらコンパス測量や輪尺・測稈を使用し、区域内の森林調査を行いました。













    その後、3次元地上型レーザースキャナ(以下OWL)(※4)を用いた高精度な森林調査と操作方法などについて説明し、測定を行いました。測定後はデータを現地でパソコンに取り込み、胸高直径、樹高、立木位置、本数、材積、立体画像等の測定結果をモニター画面で確認しました。












    また、簡易な測定方法「おみとおし」(※5)を利用し、haあたりの材積の出し方を研修生全員で行いました。
    研修生は、OWLの測定結果がその場で確認できることに驚き、OWLと野帳集計データとの差を比べました。操作方法・調査制度・今後の活用方法・価格などへの質問があり、大変興味を持った様子でした。短い時間ではありましたが、研修生にとっては、実習をとおして森林調査に関する技術や知識を深める良い機会になったのではないかと思います。
    今後においても引き続き、民有林との連携を深めながら林業の担い手の育成に貢献していきます。

    (※1)測稈→木の高さ(樹高)を測る道具。目測で木の高さを見るときの目安として用いる。

    (※2)トゥルーパルス→目標物にレーザーを当て、直線距離、垂直距離、水平距離、傾斜角度や高さを測る道具。

    (※3)輪尺→木の太さ(直径)を測る道具。実際に木に当てて測定する。

    (※4)3次元型レーザースキャナ(OWL)→計測対象にレーザーを放射状に照射し、周囲の情報を収集する装置。

    (※5)おみとおし→ビッターリッヒ法とほぼ同様な方法による、森林の林分材積を測定する器具。
       ※ビッターリッヒ法とはオーストリアのビッターリッヒ氏により考案された森林調査方法です。


    お問合せ先

    山口森林管理事務所

    ダイヤルイン:050-3160-6155