鳥取森林管理署
管理経営の方針
日本は世界でも有数の森林国といわれています。その国土面積の約7割は森林です。
これらの森林は、水源を守り、土砂崩れなどの災害を防ぐほかやすらぎや憩いの場を提供するなどさまざまな公益的な働きをしています。
また、環境にやさしい木材の供給など私たちの生活や動植物の生存にかけがえのない役割を果たすほか、地球温暖化防止といった地球レベルでの貢献にも大きな期待が寄せられています。
これらの森林の約3割を占めているのが国有林です。国有林では、このような国民の皆さんの期待や要請に将来にわたって応えていくため、公益重視の管理経営を一層推進するとともに組織、技術、資源を活用して森林・林業再生へ貢献するための取組を進めていきます。
国有林野へ求められている要請に適切に対応するため個々の国有林を重視すべき機能に応じてタイプ別に区分し適切な施業を推進していくこととします。
その森林が所在している地域の状況や重視すべき機能に応じて、
「山地災害防止タイプ」
「水源涵養タイプ」
「自然維持タイプ」
「森林空間利用タイプ」
「快適環境形成タイプ」(当署にはありません)
のいずれかに区分しています。そして、それぞれの機能が最大限に発揮されるよう森林の管理を行っています。
鳥取森林管理署が管理経営する機能類型別の森林面積とその整備方向は次のとおりです。
機能類型区分 | 管理経営の考え方 | 写真 |
山地災害防止タイプ 土砂崩れや飛砂、潮害等の気象災害を 防ぐことを目的に整備する森林 1,132ヘクタール(4パーセント) |
根や表土の保全、下層植生の発達した 森林の維持 |
例:川東国有林 (日野町) |
水源涵養タイプ 洪水の緩和、水質保全等を目的に 整備する森林 19,965ヘクタール(67パーセント) |
人工林の間伐や伐期の長期化(注1)、広葉樹の 導入による育成複層林(注2)への誘導等を 推進し森林資源の有効活用にも配慮 |
例:沖ノ山国有林 (智頭町) |
自然維持タイプ 原生的な森林生態系や貴重な動植物が生息・ 生育するなど特別な保全・管理が必要な森林 6,090ヘクタール(20パーセント) |
良好な自然環境を保持する森林、希少な生物の 生育・生息に適した森林の維持 |
例:大山国有林 (大山町) |
森林空間利用タイプ 国民のみなさんが森林とふれあう場として、 また森林ボランティア団体等の活動の場 としての森林 2,743ヘクタール(9パーセント) |
保健・文化・教育的利用の形態に応じた 多様な森林の維持・造成 |
例:旧城山国有林 (鳥取市) |
快適環境形成タイプ 快適な環境の形成の機能の発揮を 第一とすべき森林 |
汚染物質の高い吸着能力、抵抗性がある樹種 から構成される森林の維持 |
当署にはありません |
注1)伐期の長期化とは: 「長伐期施業」といい、通常主伐が行われる年齢(例えばスギの場合40年程度)のおおむね2倍程度の年齢で主伐を行う森林施業の一形態をいいます。
注2)育成複層林とは: 森林を構成する樹木を部分的に伐採し、そのあとに植林を行うこと等により、年齢や高さの異なる樹木の層から構成される森林状態のことをいいます。
※面積は地域管理経営計画書による。
令和4年3月31日時点
お問合せ先
鳥取森林管理署
〒680-0842
鳥取県鳥取市吉方109 鳥取第3地方合同庁舎2階
電話:050-3160-6125/0857-23-5411