はげ山だった近江湖南アルプス
近江湖南アルプス自然休養林は現在ではすっかり緑化されて、森林が茂っていますが、江戸時代から昭和の時代にかけて「はげ山」としてひろく知られた山々でした。はげ山になった原因は、もともと崩れやすい岩や土壌などであったところに、大きな木を切ったうえ、燃料にするために小柴まで刈り取ってしまったこと、明かりに使う木の根を堀取ったことなどではないかと考えられます。はげ山からは大量の土砂が流れ出し、川底に土砂がたまり江戸時代の元禄の頃より以降は水害が頻発しました。このため、特に大戸川流域の牧、中野、芝原の三集落はもともと平地にあったものが、水害を避けるため集落を挙げて高台に移転しなければならなかったほどでした。
その後、明治時代から現在に至るまで、山腹工事や樹木の植栽などの治山工事が行われた結果、緑はよみがえり清流と四季折々の美しい景観が訪れる多くの人々を楽しませています。
昭和29年の大津市一丈野国有林と栗東市金勝山国有林の荒廃の様子
ほぼ同じ箇所の平成4年の様子
一丈野国有林の治山事業(PDF : 1,717KB)
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