このページの本文へ移動

近畿中国森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    米原市伊吹山で ICT 囲いわな(2基目)設置および種子採取を実施しました


     令和7年10月16日、滋賀県米原市上野に位置する伊吹山において、ICT囲いわなを新たに1基設置しました。今回の設置により、伊吹山での ICT 囲いわなは 2 基目となります。

     伊吹山(標高1,377m)は滋賀県最高峰の山であり、伊吹山固有の貴重な植物が生育する地域として知られています。しかし近年、シカの増加に伴う食害が深刻化し、植生が衰退したことで山肌が露出し、令和6年7月には豪雨により大規模な土砂崩れが発生しました。こうした状況を受け、米原市ではシカ被害拡大の防止に向けた捕獲強化や山腹の植生回復などに取り組んでいます。

     ICT囲いわなは、遠隔操作により捕獲を行える仕組みで、群れで訪れたシカが複数頭入ったタイミングでわなを作動させることができます。これにより、「擦れジカ(わなに警戒して近づかなくなる個体)」の発生を抑え、効率的な捕獲を可能とします。

     当日は、米原市および当署の職員計10名で、伊吹山3合目付近にて囲いわなの組立作業を行いました。今後は、エサによる誘引を進め、シカが集まった段階で捕獲を開始する予定です。

     また、11月21日には、植生が衰退した山腹を対象に市が実施する植生回復事業の一環として、シカの食害に強いススキやチカラシバ、レモンエゴマなどの種子採取を行いました。当日は、市職員やボランティアなど約20名が参加し、伊吹山3合目付近で剪定ばさみや鎌を用いて、約3時間にわたり種子の採取作業を実施しました。採取した種子は、今後の伊吹山南側斜面の植生回復事業に活用される予定です。

     滋賀森林管理署では、引き続きシカ捕獲対策をはじめ、地域の森林環境の保全と林業の発展に貢献できるよう取り組んでまいります。


    ICT囲いわな設置の様子①  ICT囲いわな設置の様子②  ICT囲いわな設置の様子③
         ICT囲いわな設置の様子(1)         ICT囲いわな設置の様子(2)           ICT囲いわな設置の様子(3)

    ICT囲いわな設置(完成)   種子採取活動  種子の採取(ススキ)
          ICT囲いわな設置(完成)             種子採取活動                種子採取(ススキ)

    採取された種子(レモンエゴマ)  採取された種子
        採取された種子(レモンエゴマ)            採取された種子

    お問合せ先

     滋賀森林管理署

     〒520-2134
     滋賀県大津市瀬田3-40-18
     Tel:050-3160-6115/077-544-3871