ICTによる森林管理に係る現地検討会を開催しました
令和5年12月21日、滋賀県内の県、市町、林業事業体等を対象として林業成長化に係る現地検討会を滋賀県近江八幡市奥島山国有林において実施しました。
今回の現地検討会は、人工林が主伐期を迎える中、林業就業者の高齢化、林業の採算性の悪化などといった課題に対して、森林管理の低コスト化・効率化を図ることを目的として、「ICTによる森林管理」をテーマに実施しました。
初めに、森林資源解析に必要な画像等を取得するための、対地高度一定(地形に追従)によるドローンのデモ飛行を行いました。その後、森林資源解析ソフト(DF Scanner)による解析のデモを行い、樹冠面積、樹高、胸高直径や材積の推計のほか、AI(ディープラーニング)による樹種判定等を行いました。次に地上レーザスキャナ(OWL)による森林資源解析デモを行い、地上レーザスキャナによる立木調査や解析した立木の形状(曲がり、細り)からの採材シミュレーション、施業提案書(収支計算)の作成までを行いました。
そして、最後に地上レーザスキャナで解析したデータを映し出すスマートグラス(OWL-ARナビケーションシステム)を参加者に体験してもらいました。スマートグラスでは地上レーザスキャナで解析した胸高直径や樹高、採材シミュレーション等を現実の立木に表示させ、また指定の立木まで案内できるといった機能があります。
その後意見交換を行い、参加者からは、最新のICT機器に触れることができてよかった、現在の業務の効率化を目的に森林資源解析ソフトや地上レーザスキャナの活用を行っていきたい、スマートグラスがもう少し扱いやすければ、などの意見がありました。
今後とも滋賀森林管理署では、ICTを活用した森林管理を推進していくとともに、地域の森林・林業の発展に貢献できるよう引き続き取り組んでいきます。
会場近江八幡市奥島山国有林 | 滋賀森林管理署長による開会の挨拶 | ドローン飛行のデモ(対地高度一定) | ||||
森林資源解析ソフトの処理についての説明 | 森林資源解析処理の様子(AIによる樹種判定) (森林資源の見える化) |
森林資源解析処理の様子(材積推計) | ||||
地上レーザスキャナの説明 | 地上レーザスキャナで解析したデータの処理の様子 採材シュミレーション(左)・施業提案書(右) |
スマートグラスを体験する様子 | ||||
スマートグラスに表示される目的の立木までのルート | スマートグラスに表示される立木情報 |
お問合せ先
滋賀森林管理署
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Tel:050-3160-6115/077-544-3871