このページの本文へ移動

近畿中国森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    岡山森林管理署の「保護林」

     保護林とは、原生的な天然林などを保護・管理することにより、森林生態系からなる自然環境の維持、野生生物の保護、
    遺伝資源の保護、
    森林施業・管理技術の発展、学術の研究等に資することを目的としている国有林野のことです。

     岡山森林管理署管内には5箇所61.97haの森林を保護林に設定しており、5か所全てが「希少個体群保護林」に含まれます。
    (参照:近畿中国森林管理局HP)


    保護林区分 設定目的
    森林生態系保護地域 我が国の気候帯または森林帯を代表する原生的な天然林を保護・管理する
    生物群集保護林 地域固有の生物群集を有する森林を保護・管理する
    希少個体群保護林 希少な野生生物の生育・生息に必要な森林を保護・管理する



    【 岡山森林管理署管内の保護林一覧 】

    ※濃緑色の範囲は国有林です。

    (クリックしてください�)

    (1) 末光山(すえみつやま)ケヤキ・イヌシデ・コナラ等遺伝資源希少個体群保護林
     

    (2)
    本山(ほんざん)モミ・ツガ・クリ等遺伝資源希少個体群保護林 

    (3)加茂山(かもやま)モミ・ツガ・トチノキ希少個体群保護林   

    (4)竜ノ口山(たつのくちやま)アラカシ希少個体群保護林

    (5)天王山(てんのうやま)ヒメボタル希少個体群保護林 





    (1)末光山(すえみつやま)ケヤキ・イヌシデ・コナラ等遺伝資源希少個体群保護林



    (国有林名)
    末光山国有林606い


    (所在地)
    岡山県新見市

    哲多町矢戸


    (面積)
    9.40ha


    (設定年月日)
    平成元年4月1日


    (保護の対象)
    ケヤキ・コナラ・
    イヌシデ・クマシデ・クリ


    (現況など)
        低地にはケヤキが優占し、高木層にはシデ類、コナラ、アベマキが混生し、
    亜高木層にはイロハモミジ、アワブキ等が生育する。

    遺伝的多様性を損なわないことを基本として、保存対象樹種の安定的・恒久的な存続を図るために最小限の施業を行う。
    (平成21、26年度 保護林モニタリング調査実施)
       
         
    急傾斜で大小多数の岩が散らばる不安定な地面にも、力強く太い根を張る大木がみられました。

    【保護林一覧へ戻る】




    (2)本山(ほんざん)モミ・ツガ・クリ等遺伝資源希少個体群保護林



    (国有林名)
    本山国有林100ち


    (所在地)
    岡山県久米郡

    美咲町定宗


    (面積)
     9.72ha


    (設定年月日)
    平成元年4月1日


    (保存の対象)
    モミ・ツガ・クリ・
    アカガシ・ミズメ


    (現況など)
    保護対象種であるアカガシ、モミ、ツガの天然分布が確認されたが、ツガについては、
    個体数が少なく、草本層、低木層に稚幼樹が確認されていないため、長期的な存続が懸念される。

    全体的な植生については、比較的種数が多く、構成種もヤブツバキクラスに
    典型的なものが多いため、地域を代表する天然林植生であると評価できる。

    遺伝的多様性を損なわないことを基本として、保存対象樹種の安定的・恒久的な存続を図るために、最小限の施業を行う。
    (平成23、28年度 保護林モニタリング調査実施)


    視察に行ったのは11月末でしたが、この保護林の林内は常緑樹で青々と繁っていました。

    【保護林一覧へ戻る】





    (3)加茂山(かもやま)モミ・ツガ・トチノキ希少個体群保護林



    (国有林名)
    加茂山国有林
    42り・43に


    (所在地)
    岡山県加賀郡
    吉備中央町下加茂


    (面積)
    17.63ha


    (設定年月日)
    平成5年4月1日


    (保護の対象)
    モミ・ツガ


    (現況など)
     モミ、ツガ、コナラ、ケヤキ等の大径木が林冠を形成し、林内にはクマノミズキ、アラカシ、
    コハウチカエデ等の中径木、ヤブツバキ、カヤ、イロハモミジ等の小径木が生育している。

    原則として人手を加えず、自然の推移に委ねた保護管理を行う。
    (平成19、24、29年度 保護林モニタリング調査実施)



    観光名所である宇甘渓の赤橋からは、川下側に保護林を眺めることができます。

    【保護林一覧へ戻る】




    (4)竜ノ口山(たつのくちやま)アラカシ希少個体群保護林



    (国有林名)
    竜ノ口山国有林
    11い 


    (所在地)
     岡山県岡山市
    北区祇園


    (面積)
     16.47ha


    (設定年月日)
    平成5年4月1日


    (保護の対象)
    アラカシ


    (現況など)
           コナラ、アベマキ、クヌギ等の落葉広葉樹が林冠を形成し、林内にはソヨゴ、アズキナシ、
    ヤブニッケイ等の中経木や、アラカシやサカキ等の小径木が生育している。

    原則として人手を加えず、自然の推移に委ねた保護管理を行う。
    (平成19、24、29年度 保護林モニタリング調査実施)

     

    林内は二ホンジカによる被害がみられず、下層植生も豊富でした。

    【保護林一覧へ戻る】




    (5)天王山(てんのうやま)ヒメボタル希少個体群保護林



    (国有林名)
    天王山国有林
    609 は・り


    (所在地)
    岡山県新見市
    哲多町蚊家


    (面積)
    8.75ha


    (設定年月日)
    平成7年4月1日


    (保護の対象)
    ヒメボタル


    (現況など)
    スギ、ヒノキ、アカマツなどの針葉樹林を主体とした林分で、
    下層はミヤコザサをはじめ、ヤブムラサキやコアジサイなどの低木類が生育する。

    ヒメボタルの繁殖又は生息により良い環境を保全・形成するため、
    異樹種・複層の樹冠層からなる森林に誘導することを基本とした施業を実施する。
    (平成21、26年度 保護林モニタリング調査実施)

     

    ヒメボタルの餌となる陸上巻き貝は植物の枯れたものを食べて生育するため、
    ササの繁茂する林内はヒメボタルにとって住みやすい環境だと言えます。


    【保護林一覧へ戻る】



    お問合せ先

    岡山森林管理署

    担当者:業務グループ
    ダイヤルイン:050-3160-6135