このページの本文へ移動

近畿中国森林管理局

    文字サイズ
    標準
    大きく
    メニュー

    古事の森(こじのもり)

    文化財に指定されている神社仏閣などの木造建造物は、我が国の「木の文化」の象徴ともいうべきものです。このような歴史的に貴重な木造建造物はこれまで百年単位で修理(修復)が施されてきましたが、そのための資材は、原則として材種・材質・規格等が修復前の部材と同一の、限られた条件を満たしたものである必要があります。
    しかしながら、近年、国内ではこうした条件を満たす修復用の木材、特に大径長尺材の供給が困難な状況にあります。
    このような状況を踏まえ、林野庁では、作家の故立松和平氏の提唱を受け、平成14年度に国民参加による木の文化の継承に貢献する森林づくり活動を推進するため、「木の文化を支える森」制度を創設しました。この「木の文化を支える森」のうち、特に歴史的建造物の修復等に必要な木材のための森づくりを一般的に「古事の森」と呼んでいます。現在、全国10箇所で活動が行われています。

    奈良森林管理事務所管内では、神社仏閣など歴史的建造物の修復に必要な檜などの巨木を数百年かけて育成することを目的に、平成16年3月に全国で4カ所目となる春日奥山古事の森、平成18年2月には全国で8カ所目となる斑鳩の里法隆寺古事の森を設定しました。
     

    春日奥山古事の森

    春日奥山古事の森は、奈良市の中心部から東へ5kmに位置し、世界文化遺産である春日山原始林に隣接している地獄谷国有林に設定しています。地獄谷国有林は、全区域が世界文化遺産「古都奈良の文化財」の緩衝地帯(バッファ・ゾーン)となっています。


    平成15年12月  「春日奥山古事の森」育成協議会設立
    平成16年3月  植栽(ヘクタール当たり4000本を植栽)
    面積  0.48㌶
    植栽樹種  ヒノキ(0.36㌶、約1400本植栽)、ケヤキ(0.08㌶、約300本植栽)、スギ(0.04㌶、約160本植栽)


    植栽の様子(平成16年3月)
     
     植栽の様子(平成16年3月) 
    下刈り風景
     下刈りの様子(平成18年7月)
     下刈りの様子少女
     下刈りの様子(平成18年7月)
    春日奥山古事の森看板
    春日奥山古事の森の説明板(平成27年度撮影)
     枝打ちの様子
     枝打ち作業の様子(平成27年6月~28年1月) 
    枝打ち後の林
    枝打ち後の林相(平成28年1月撮影)
     枝打ち後の林相その2
     枝打ち後の林相(平成28年1月撮影)

     

    斑鳩の里法隆寺古事の森

    斑鳩の里法隆寺古事の森は、奈良県生駒郡斑鳩町、矢田山山系の南端に位置する野山国有林に設定しています。野山国有林は、世界文化遺産「法隆寺」の借景となっています。また、檜皮採取対象林が設定されるなど国宝、重要文化財となっている建造物の維持修繕に必要な資材の供給も果たしています。 


    平成17年9月  「斑鳩の里法隆寺古事の森」育成協議会設立
    平成18年2月  植栽(ヘクタール当たり4000本を植栽)
    面積  1.16㌶
    植栽樹種  ヒノキ(約4600本植栽))


    植栽の様子(平成18年2月)
     
     植栽の様子(平成18年2月)

    植栽の様子(平成18年2月)
     
    法隆寺古事の森の説明板
    斑鳩の里法隆寺古事の森説明板(平成27年度撮影)
     枝打ち後の林分
     枝打ち後の林相(平成28年1月撮影) 
    枝打ち後の林相その2
    枝打ち後の林相(平成28年1月撮影)
     枝打ち後の林相その3
     枝打ち後の林相(平成28年1月撮影)