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近畿中国森林管理局

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    スイス式集材システムの実演による現地検討会を開催しました

    2月22日(水曜日)、奈良県高市郡高取町に所在する高取山国有林において、奈良県内の行政機関や森林組合などの林業関係者約50名が集い、「スイス式集材システム」の現地検討会開催しました。
    奈良県内の山林は急峻であり、特に県南部においては路網による車両系集材システムは困難な地域が多く、架線集材が主流ですが、架設等におけるコストと技術の習得に時間を要するが課題となっていました。
    奈良県フォレスターアカデミー(令和3年4月開校)では、架設と集材機の運転等が比較的容易なスイス式集材システムの導入に向けて、実演可能なフィールドを探しているとの問い合わせがあり、同国有林を実演場所として提供することとしたところです。また、同じ課題を抱える県内の自治体と林業事業体等を交えて検討会を催すことを検討し、最終的に立木販売(令和3年度分収育林)買受者である西垣林業株式会社(奈良県桜井市)の協力を得て、開催の運びとなりました。
    当日は、集材機メーカーであるスイスの「ヴィッセンケーブルシステムズ」CEO外2名が来日され、通訳を交えての説明となりました。
    スイス式集材システムの特徴は、(ア)重力を利用した高速かつ省エネルギーでの長距離集運材が可能、(イ)索張りがシンプルなことから架設・撤去が早く、危険な内角が少ない、(ウ)吊り荷の上げ下ろしはリモコンで荷掛手が操作可能、(エ)集材機(ウィンチ)の自走登坂やヘリ輸送(二分割可)などが挙げられます。
    重力を利用した同システムは、集材機が先山(斜面上方)にあり、土場等からは視認できないことから架設等の状況(集材機が自走する様子)などをスクリーンに映しながらの説明となりました。
    索張りの架設・撤去が早く、安全かつ操作が容易であり環境への負荷も少ない同システムは、災害防止と森林管理の両立が図れることから、森林・林業・木材産業の新たな打開策となることが期待されています。

                             

    お問合せ先

    奈良森林管理事務所

    担当者:森林技術指導官
    TEL:050-3160-6150

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