森林官通信(箕面森林事務所) 第5号 境界の管理(巡検)
地域と国有林をつなぐ、森林官の日々の仕事をお伝えします。
うり坊(ニホンイノシシの子ども)
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森林官の仕事の一つとして、境界標の点検行う「巡検」という業務があります。
国有林と民有林の境には目印として境界標を設置しています。
境界標を設置することにより、国有林と民有林双方から一目見て境界がわかり、土地の管理がしやすくなります。
国有林の境界標は明治時代に設置されたものが多く、国有林では「けいかいひょう」と呼んでいます。
森林官は定期的に境界標の点検を行い、境界標に沿って山の中を歩きながら破損や亡失、隣地からの侵害がないかなどを確認します。
境界標を見つけたら、
ササに覆われていた場合は周囲を刈り取ります
境界標が埋まっている場合は土をかき出します
目立つよう黄色に塗布します
通常は赤色ですが、京都大阪森林管理事務所では宮内庁のものと区別できるよう黄色です
境界標の番号を確認して調査票に書き留めます
すぐ隣まで開発が進んでいる箇所もあります
ニホンザル野生動物にもたびたび出会います
境界標の種類には、材料によって石標、コンクリート杭、樹脂杭、金属鋲などがあり、中には大きな岩を境界標として用いるところもあります。
石標
コンクリート杭
一つの境界標の調査が終了したら、
次の境界標を探します
道なき道を歩き、土砂や落ち葉などが積もって隠れている境界標を見つけ出すには経験やセンスがいる作業です。
ひたすら山を歩く地味な作業ではありますが、見つからなかった境界標を探し当てた時には達成感も感じられます。
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