森林官通信(箕面森林事務所) 第1号 自然災害による森林被害
国民の皆様に国有林への理解を深めてもらうことを目的に、森林官の日々の仕事をお伝えします。
クロモジ
〇国有林とは、国民に代わって国(林野庁)が管理している森林のことをいいます。
〇箕面森林事務所とは、林野庁の出先機関である京都大阪森林管理事務所の現場事務所で、大阪府内の国有林を管轄しています。事務所に勤務している職員(森林官)は現場の最前線にたち、地域と国有林をつなぐ役割を担っています。
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初めての通信で何をお伝えしようかと思いましたが、最近の話題として自然災害による森林被害を取り上げたいと思います。
昨年の10月に発生した台風21号により管内の国有林でも多くの木が倒れました。ある地域の方が「40年住んでいるがこれだけ強い風は初めてだった。」といわれるほどの強風が山を駆け抜けたようです。
根返りした倒木
歩道に倒れかかっている危険木
今にも倒れそうな危険木
防護柵にかかった倒木
歩道沿いにある倒木や危険木などの被害木はそのままにしておくと通行者への危険となりますので、伐倒するなど処理をする必要があるのですが、処理をするためには、国有林内にある全ての道を歩いて、被害木1本ずつの樹高、直径、位置などを調査しなければなりません。
ある程度調査がまとまった段階で伐倒処理をしていくのですが、調査する数が多いため昨年10月から半年間かけて調査と処理を行ってきました。
被害木調査中
調査中に出会ったニホンザルの足跡
被害木調査中
半年が経過した現在、700本近くの被害木調査が終了し、約200本の処理が完了しています。残り約500本については今後順次処理していく予定です。
被害木処理中
処理後
また、調査した被害木以外でもボランティア団体の皆様には100本以上もの倒木の処理をしていただきました。この場をお借りしましてお礼申し上げます。
強風により木が揺さぶられた影響か現在も倒木が発生している箇所があるため、今後も注視して巡視をしていきたいと思います。
お問合せ先
京都大阪森林管理事務所
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