平成30年度 国有林の森林計画に関する地域懇談会の概要
湖北など7森林計画区において平成31年度を始期とする「地域管理経営計画」を策定するに当たり、広く国民の皆さまの御意見をお聴きするため、平成30年10月11日から平成30年10月25日までの間において、各森林計画区で「国有林の森林計画に関する地域懇談会」を開催しました。出された主な意見等の概要は以下のとおりです。
湖北森林計画区(滋賀県)
- 開催日時
平成30年10月23日(火曜日)14時00分~16時00分 - 開催場所
米原市米原公民館(滋賀県米原市) - 主な意見等
- 東草野地域の国有林において国と地域が連携し、自伐型林業方式で森林の保全管理と資源活用を促進する取組を推進できないか。
- 国の支援を受けて就業した者の育成を継続していくため、造林・伐採等の事業に使うフィールドを国有林から提供できないか。
- 国有林と路網の共用をしていくと事業が進みやすい。
- 民有林と国有林はつながっているので、国有林だけで計画を考えるのではなく、県や市の計画との整合
- を図り、獣害や土砂災害など様々な問題解決に向けた地域づくりを一緒に考えてほしい。
- 高性能林業機械等を使った効率の良い施業方法、列状間伐の効果について知る機会を設けてほしい。
- 奥伊吹国有林に向かう林道の橋が壊れかけているので、市、造林公社、国有林で修理してもらえないか。
- 国に支払っている借地料は、地域で活用してほしい。
- 現地を見た後に懇談会をする方がわかりやすく意見交換がしやすいので、国有林の視察会を開催してほしい。
大阪森林計画区(大阪府)
- 開催日
平成30年10月16日(火曜日)10時00分~12時00分 - 開催場所
グリーンホール(箕面市立市民会館)(大阪府箕面市) - 主な意見等
- 現行計画の更新量は少ないと思うので、もっと更新量を増やすべきではないか。
- 箕面国有林は非皆伐施業を行うことを全面的に打ち出した方がよいのではないか。
- 伐採・搬出に使った作業道は、事業終了後にハイキングに利用できないか。何かあった時や除伐する時に道がないと行けないので、活用した方がよいと思う。
- ナラ枯れの防除に費用がかかるので、予防する手段を考えてほしい。防虫ネットの効果が出てきているので、国有林も予防対策を一緒にやってもらえないか。
- 次期計画については、台風による風倒木の増加を前提として、風倒木の再利用を盛り込む必要があるのではないか。
- 箕面国有林の急斜面で道が付けられない場所については、針広混交林にする必要があると思うが、遺伝子攪乱が起きないよう地元の樹種を使って苗を育てる必要がある。
- 国有林で小学生に山の体験をしてもらっているが、21号台風で発生した風倒木を撤去できない場所があるので、早く処理してほしい。
- 地元市民は山に入らないので、箕面国有林の風倒被害をほとんど知らない。国有林に行為禁止の看板しかないので、市民が入ってはいけないと思うのではないか。これはやってもよいという看板づくりを考えてほしい。マウンテンバイクやトレイルランができる場所も作り、市民が気持ちよく楽しめる山づくりをしてほしい。
円山川森林計画区(兵庫県)
- 開催日
平成30年10月19日(金曜日)10時00分~12時00分 - 開催場所
山陰海岸ジオパーク館(兵庫県新温泉町) - 主な意見等
- 国有林で事業がいろいろ行われていることは分かるが、それによって地元住民にどのような恩恵があるのかが分かりにくい。
- 町では観光に力を入れているが、国有林内の林道が荒れていて観光名所の滝まで行けない状況である。地域の問題に国有林も積極的に取り組んでいくべきではないか。
- 本計画区の保護林施策は、鳥取県側と連携したものとなっているのか。
- 現状ではシカの被害があり、成林させるのは難しいと考えているが、主伐・再造林一貫作業の推進について国有林はどう考えているのか。
- 当地では森林整備センターが新植を継続的に行っているので、それらの成林率を見れば、主伐・再造林の検討に参考となるのではないか。
日野川森林計画区(鳥取県)
- 開催日
平成30年10月12日(金曜日)13時00分~15時00分 - 開催場所
大山町中山農村環境改善センター(鳥取県大山町) - 主な意見等
- 「公益的機能を重視した管理経営」の内容が具体的に分かりにくい。
- 列状間伐について材質や効果を検証したものがあれば教えてほしい。
- 今後、獣害が予想されるので、次期計画の検討方向に獣害対策も記載してほしい。
- 大山国有林や隣接する官行造林地の人工林が景観を損ねているので、間伐やブナ林への転換に向けた伐採を積極的に行ってほしい。
江の川下流森林計画区(島根県)
- 開催日
平成30年10月11日(木曜日)10時00分~12時00分 - 開催場所
島根県川本合同庁舎(島根県川本町) - 主な意見等
- 生命史や生物多様性の研究が進んでおり、これらの資料も森林環境教育を行う際に教材に含めてほしい。
- 経験的にコンテナ苗は植栽時期によっては枯れやすいと思っているので、植付時期を選ばないことを特徴として打ち出していることに疑問を感じている。
- 竹林割合が全国6位であることが気になっており、国有林に侵入しているものも含めてどのように対処していくべきと考えているのか。
- 森林経営管理法は成立したが、放置林を企業や市町村任せにするのではなく、国が関与して対処することはできないのか。
- 低コスト造林を体力のない中小事業体にどのように普及させていくのか。
- 大槇谷渓谷への林道で落石が多く、いつも通る前に落石の確認を行っており、心配がある。
江の川上流森林計画区(広島県)
- 開催日
平成30年10月25日(木曜日)10時00分~12時00分 - 開催場所
十日市コミュニティーセンター(広島県三次市) - 主な意見等
- 流域における課題への取組について、引き続き連携の強化を進めてほしい。
- 近年は7月豪雨といった大規模な災害が頻発しているので、森林の作り方を変えていく必要があるのではないか。
- 木質バイオマス利用の推進については、計画的に実行してほしい。
- 大型トラックが通行可能な林道網の整備を進めてほしい。
- 林道を開設すると災害が発生しやすい場所もあるので、架線集材も必要ではないか
- 安定的な木材供給ができるよう、国有林が伐採量をコントロールできるような体制にしてほしい。
- 社有林の伐採・再造林を行う予定であるが、シカ被害の発生を防ぐため、シカの捕獲への取組に期待している。
山口森林計画区(山口県)
- 開催日
平成30年10月24日(水曜日)13時30分~15時30分 - 開催場所
山口市菜香亭(山口県山口市) - 主な意見等
- 希少な滑(なめら)マツの保全について、今後どのような方向付けをしているか。
- 滑(なめら)マツへのアクセス林道は一般車両が入りにくい状況なので、ある程度の整備・補修をしてほしい。
- 森林セラピーのフィールドとなっている国有林で携帯電話が通じるようにならないか。
- 国有林率が低く一般市民に知られていないので、市民に森林のことを伝える取組を国有林でもっと行ってほしい。
- たくさんの市民が国有林を利用するのはよいことであるが、山火事が起きないよう入林者に注意喚起する必要があるのではないか。
- 人工林の伐採跡地で天然林化をすることはあるのか。
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