手取川上流大汝(おおなんじ)国有林崩壊地対策の種子採取等を実施しました
今年で4年目を迎える手取川上流崩壊地対策の種子採取は、令和元年10月9日(水曜日)、白山市大汝(おおなんじ)国有林の丸石谷において実施しました。この取組は平成28年度から実施しており、これまでに採取した種子は毎年崩壊地へ散布しています。
崩壊地周辺は、特に優れた自然環境、原生状態を保持する国立公園特別保護地区に指定されているため、白山周辺の生態系に配慮する必要があります。種子採取を行う丸石谷は崩壊地から直線距離で西へ約5km離れており、崩壊地周辺の植生と似た環境となっています。
当日は、環境省白山自然保護官事務所、白山市役所、石川県立大学の皆さん、近畿中国森林管理局、石川森林管理署の職員と合わせて、21名が参加し、石川県立大学柳井教授の指導のもと、4班に分かれ林道沿いで作業を行い、タニウツギ、ヒメヤシャブシなどの木本類や、イタドリ、フジアザミなどの草本類、合わせて20種類、約19kgの種子を集めました。また、挿し木用ヤナギの枝を約100本採取しました。
採取した種子等は、数週間乾燥した後、精選作業を行います。精選した種子は休眠状態を維持するため、石川県立大学の協力を得て低温で保管を行い、来年度の崩壊地対策に使用する予定です。
この取組は、来年度以降も引き続き実施する予定であり、技術検討会及び関係機関との連携のもと、採取した種子等を活用しながら、手取川上流崩壊地対策工事を実施していきます。
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柳井石川県立大学教授(技術検討会座長:写真左) による種子採取にあたっての説明 |
タニウツギの種子採取 |
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サワグルミの種子採取 | 採取した種子、ヤナギの枝と参加していただいた皆さん |
お問合せ先
石川森林管理署
ダイヤルイン:050-3160-6100