林業事業体(造林・生産)及び森林土木関連事業体(治山・土木)の育成・強化
林業の成長産業化や国土保全の推進を図るためには、林業事業体(造林・生産)及び森林土木関連事業体(治山・土木)の育成・強化が不可欠です。このため経営の安定化に資する複数年契約の推進、生産性向上への取組の支援、事業体との情報・意見交換会の開催等に取り組みます。また、これらの取組を通じて、意欲と能力のある林業経営体を支援するとともに、働き方改革に取り組む事業体の取組促進に寄与します。
複数年にわたる事業発注の推進
「競争の導入による公共サービスの改革に関する法律」(平成18年法律第51号)に基づく市場化テスト(単年度会計制度の例外として試行)の一環として、一定のまとまりのある規模の間伐等の森林整備を、民間事業者の企画提案によって効率的に行うため、複数年(2~3年)にわたる単位で発注します。
また森林土木関連事業の複数年にまたがる事業の発注を推進します。こうした取組により、事業量の平準化や雇用の安定化に貢献します。
複数年にわたる請負契約による林道整備
(京都大阪森林管理事務所 醍醐山林業専用道新設工事)
林業事業体による生産性向上の取組の支援
生産事業の作業システムを最適化し、生産性の向上と生産コスト縮減を支援するため、作業日報、月報による工程管理の推進に取り組みます。また、国有林間伐・再造林推進コンクールを通じた優良事例の普及に取り組みます。
国有林間伐・再造林推進コンクールにおいて優秀賞を受賞した林業事業体によるロングリーチグラップルを用いた木寄せ作業
林野庁長官表彰の伝達
林業事業体及び森林土木関連事業体との情報・意見交換会の開催
林業、森林整備、治山に関連する施策の方向、入札制度(総合評価制度)、労働災害防止対策等に関する情報提供、外部有識者を招へいした林業や森林土木に関する技術セミナー、国と事業体との質疑応答などを内容とした、情報・意見交換会を開催し、発注者、受注者双方の事業実施に関する情報の共有を図ります。
林業事業体との意見交換会の開催(近畿中国森林管理局)
生産性向上に関する技術セミナーの開催
(酒井 東京大学名誉教授 H30.3.9)