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近畿中国森林管理局

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    3次元レーザースキャナシステム(OWL)による森林資源量調査とシカ捕獲対策についての現地検討会の開催について

     令和3年7月27日(火)、兵庫森林管理署管内の札楽山国有林(たつの市)において、現地検討会(Aブロック※1)を開催しました。本検討会は昨年度実施する予定でしたが、新型コロナウイルスの感染者増加等により、これまで2度の延期が余儀なくされ、今回ようやく開催することができました。
     度重なる延期に関わらず、80人以上の参加があり、民国を問わず共通する林業の課題への関心の大きさが伺えました。
     
     午前中は、ICT機器を活用し、精度の高い森林情報を効率的に把握する取組として、「地上型森林3次元レーザースキャナシステム(OWL※2)」による森林調査について、当署職員より概略を説明した後、2班に分かれて計測の実演、データ解析の紹介を行いました。

     続いて近畿中国森林管理局 森林技術・支援センターから、更に性能が高い背負い式のレーザースキャナシステム「3DWalkaer」についての情報提供があり、参加者の関心を集めていました。
     午後は、シカ被害対策として、兵庫森林管理署のシカ対策について情報提供した後、くくり罠を使用した効率的な捕獲方法として国有林各地で捕獲実績を上げている「小林式誘引捕獲」について、考案者である近畿中国森林管理局計画保全部保全課小林保護係長より、概要の説明と誘引や罠設置の実演がありました。
     シカによる被害は、林業だけでなく農業でも発生し、かつ全国的に広がっていることから、検討会開催前から高い関心が寄せられていたこともあり、参加者は熱心にその説明に聴き入り、多数の質問をいただくなど盛会のうちに終了することができました。
     
     また、今回の現地検討会は、地元たつの市との共催となり、国有林と地元市町が一体となって林業等の諸課題に取り組む良い機会となりました。

     近畿中国森林管理局では、「林業の成長産業化に向けた貢献」として民有林への技術の普及・定着を大きな目標の一つとして掲げており、兵庫森林管理署においても今後とも一層の技術普及に取り組んでまいります。


    ※1 Aブロック・・近畿中国森林管理局管内を隣接府県単位で共通する課題の対策を検討することを目的に3ブロックに分けており、Aブロックは石川署、福井署、京都大阪所、兵庫署で構成。

    ※2 OWL(アウル)Optical Wood Ledgerの略。林内から簡便に計測し、多くの情報を得る装置。

    お問合せ先

    兵庫森林管理署

    担当者:地域林政調整官
    ダイヤルイン:050-3160-6170