小笠原諸島の自然
小笠原諸島は、大陸と一度も陸続きになったことがない海洋島であり、動植物が独自の進化を遂げたことから、小笠原諸島でしか見られない固有種が多く生息・生育しています。 森林については、父島・兄島の「乾性低木林」や、母島の「湿性高木林」に代表される、世界的に貴重な固有の樹種で構成される森林生態系が成立しています。 |
小笠原諸島を代表する森林
乾性低木林
兄島、父島の北東部等で見られる森林のタイプ。
乾燥した気候に適応するため5~8mの比較的低木の樹木からなり、68種の固有植物が確認されています。
固有種率は67%にのぼります。
湿性高木林
母島の石門等でみられる森林のタイプ。
間断なく雲や霧がかかる湿度の高い雲霧林があるなど、東南アジアを起源とするシマホルトノキ、ウドノキ等で構成され、群落高は20mにもなります。
希少な動植物
アカガシラカラスバト
天然記念物及び絶滅危惧IB類(EN)に指定されており、現在、40~60羽程度が生息していると考えられています。
父島の東平は、アカガシラカラスバトの重要な繁殖地となっており、林野庁では、「アカガシラカラスバトサンクチュアリー」を設定し、その保護に取り組んでいます。
ハハジマメグロ
サイパンのオウゴンメジロの近縁種と考えられており、母島とその属島のみに生息しています。
そうした分布状況や、森林内の地上、倒木、樹幹、枝葉など様々な場所を利用する生活様式は、海洋島である小笠原諸島で独自の進化を遂げた鳥の特徴をよく表しています。
マルハチ
樹高が7~8mになる木本化したシダ植物の一種です。茎にある葉痕が、丸の中に逆さの八の字であることから、このユニークな名称がつきました。
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