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林野庁

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花粉発生源対策Q&A

Q1:なぜスギ林がこんなに多いの?

A1:戦後、荒れた国土に成長が早く木材として有用なスギが植えられたからです。

戦中から戦後にかけて、大量の木材が必要であったことから、国内で過度に森林が伐採されました。
戦後、荒廃した林地の緑化のための造林とともに、高度経済成長期における木材需要の高まりも加わって、里山の森林や奥地の天然広葉樹林を伐採・利用した跡地を人工林に転換する拡大造林が進められました。その際、日本の在来樹種で、比較的成長が早く、建築用材として利用価値が高いスギが好んで植えられました。
先人たちの努力の結果、現在では、日本の国土面積の約01月04日に相当する約1,000万haが人工林となり、その約4割(約441万ha)がスギ林となっています。既にスギ林の半数以上は、木材としての利用に適した大きさに成長し、伐採の適期を迎えています。

Q2:花粉の多い年と少ない年があるのはなぜ?
スギが花粉を飛ばし始める樹齢は?

A2:前年の夏が暑くて雨量が少ないと、花粉の飛散量は多くなります。
スギは、20年生以降に花粉を飛ばす量が多くなると言われています。

  これまでの調査で、スギ花粉の飛散量は、前年夏に日照時間が長く、降水量が少ないほど、多くなる傾向がわかっています。また、スギ花粉の飛散量が少ない年の翌年は、飛散量が増加する傾向があります。これらの要因により、スギ花粉の飛散量は多い年と少ない年があります。
スギが花粉を飛ばし始める樹齢については未解明の部分も多いですが、花粉を飛ばす量が多くなるのは20年生以降と言われています。 

Q3:花粉を減らすためにどんな対策をやっているの?

A3:スギの伐採と植替え、苗木生産、木材利用、労働力確保まで総合的な対策に取り組んでいます。

  スギ花粉を減らすためには、スギの伐採を進める必要があります。そのためには、(ア)伐った跡地に植える苗木の生産や、(イ)伐った木材が有効に活用されるための木材の需要拡大、そして(ウ)伐採や植替えを行うための林業の担い手の確保に総合的に取り組んでいく必要があります。
このため、政府がとりまとめた「花粉症対策の全体像」では、スギ人工林の伐採・植替えの加速化に加えて、スギ材需要の拡大、花粉の少ない苗木の生産拡大、林業の生産性向上及び労働力の確保に取り組むことで、花粉発生源への対策を進めることとしています。

「花粉症対策の全体像」 (外部リンク)

Q4:花粉を減らす目標はあるの?

A4:令和15年度には花粉発生源となるスギ人工林を約2割削減します。

  「花粉症対策の全体像」では、令和15年度には花粉の発生源となるスギ人工林を約2割減少させることを目指すこととしています。スギ人工林由来の花粉が約2割減少すれば、花粉量が多いシーズンであっても平年並みの水準まで花粉量を減少させる効果が期待できます。さらに、将来的(約30年後)には、継続した取組により花粉発生量の半減を目指すこととしています。

Q5:スギを伐った跡地はどうしていくの?

A5:スギを伐った後には花粉の少ない苗木への植替え等をしっかりと行うことを推進しています。

森林を伐採後に放置すると、森林の有するさまざまな機能(水を貯える機能など)が発揮されず、国土の荒廃等にもつながることが懸念されます。
これを防ぐため、林野庁では、森林整備事業による再造林への助成等により、林業生産に適するところには花粉の少ないスギ苗木や他樹種による植替え、林業生産に適さないところには広葉樹の導入を推進しています。

Q6:植替えのために伐採すると山は崩れないの?

A6:山の崩壊は様々な要因が重なり合って発生しますので、伐採後すぐに崩れるわけではありませんが、植替え等によりしっかりと森林を育成することが重要です。

傾斜が急で降った雨が集まりやすいところで土砂流出の発生頻度が高くなる傾向にあり、伐採したか・していないかに関わらず、山の崩壊は地形的な要因による影響が大きいと考えられます。また、実際の土砂流出の状況をみると、その多くが伐採のために一時的に作られた道で発生しています。
さらに、伐採後も数年間は根が残されていますので、直ちに土砂の崩壊が起きないと考えられますが、そのままにしておくと、根が腐り、根が発揮する土砂崩壊防止機能が低下していきます。このため、適切な道づくりを進め、伐採後には植替え等を行い、しっかりと森林を育成し、森林の土砂崩壊防止機能を回復させていくことが重要になります。

Q7:花粉の少ない苗木は、従来品種と比べて、成長や形質は劣っていないの?

A7:成長や形質は劣りません。

少花粉品種と低花粉品種は、成長や形質(通直性等)の優れた品種として選ばれた「精英樹」の中から、雄花着花量が少ないものを選んだものです。このため、少花粉品種と低花粉品種も、精英樹として、成長や形質の優れた特性を有しています。
無花粉品種は、一般のスギ林から発見された、花粉を全く生産しない突然変異個体を、精英樹と交配することにより、品種改良したものです。このため、無花粉品種も、精英樹と同様に、成長や形質の優れた特性を有しています。

Q8:花粉の少ない品種は、(開発から年数が経っていないのに)本当に花粉が少なくなるの?

A8:花粉の少ない品種が植えられた森林全体として、花粉量は少なくなります。

   花粉の少ない品種の開発に当たっては、5年以上かけて、雄花の着花特性の調査を行っており、長期にわたって、雄花着花量が少ないことを確認しています。
また、花粉の少ないスギ品種あるいはヒノキ品種同士を掛け合わせ(交配し)た場合、採取される種子から育成した苗木は花粉が少なくなることが確認されています。育成されたスギにも個体差があり、単木毎に若干のばらつきは出てしまいますが、全体として見れば、花粉量は減る効果があると言えます。

Q9:花粉の少ないスギへの植替えは進んでいるの?

A9:現在、スギ人工林の本格的な利用期を迎えており、植替えが進んでいます。

   林野庁では、平成3年から花粉の少ないスギの開発に着手し、平成13年からは「スギ花粉発生源対策推進方針」を策定して、スギ人工林の伐採・利用や、花粉の少ない苗木等による植替えや広葉樹の導入を政策的に進めてきました。
しかしながら、これまでは、
(ア)伐採をして植え替える林齢に達していない人工林が多く、伐採そのものが低調で、
(イ)花粉の少ないスギ苗木の供給体制が整っていなかったこと
(ウ)花粉の少ない苗木の利用普及が浸透していなかったこと
などから、植替えが進みにくい状況にありました。これまでに、花粉の少ないスギ苗木が植栽された面積は、スギ人工林面積全体(約441万ha)の1%以下にとどまります。
現在では、
(ア)人工林資源が利用期を迎え伐採が進んでいること、
(イ)スギを中心とする国産材の利用も進み、
(ウ)花粉の少ないスギ苗木の生産量も増加してきたことから、
スギ人工林の一層の伐採・植替えに取り組んでまいります


Q10:スギを植えるのをやめて広葉樹の森に転換していかないの?

A10:林業生産に適さないところでは、広葉樹の導入等により針広混交林への誘導を進めます。

林野庁では多様な森林づくりをすすめており、林業生産に適さないところでは、広葉樹の導入等により、針広混交林等に誘導することとしております。
一方で、林業生産に適するところでは、将来にわたって木材を安定供給するため、成長が早く、育成しやすい樹種であるスギを含む針葉樹人工林も造成し、その際には花粉の少ない苗木の活用を図ってまいります。

Q11:スギしか対策をしないの?

A11:スギだけではなく、ヒノキといった他の樹種における花粉症対策も進めていきます。

花粉発生源対策としては、花粉症罹患者も多く、主伐期に入っているスギについてまず対策を進めていくこととしておりますが、ヒノキ等についても対策を進めています。

特に、ヒノキについては苗木生産に必要となる、種子や穂木の増産が難しいため、その生産量はまだ少ない状況です。そのため、花粉の少ないヒノキ苗木を短期間で安定的に生産する技術開発と生産体制の構築を進めながら、花粉の少ないヒノキ苗木による植替え等も引き続き進めていきます。

Q12:花粉を減らすために私たちにできることは?

A12:日常生活で、より多くのスギ材を使うことにより、花粉発生源となるスギ材を減らすことができます。

   花粉発生源となるスギ人工林を減らすためには、私たちが、日常生活の中で、より多くのスギ材を利用することが、とても重要です。
木材の主な需要先である住宅分野については、人口の減少に伴って、需要が減少する可能性があります。このため、政府では、公共建築物や店舗、事務所などの非住宅・中高層建築物の木造化・木質化を進めるとともに、「ウッド・チェンジ」を合言葉に、日常生活における「木づかい」の普及に取り組んでいます。
あなたも、「ウッド・チェンジ」してみませんか?

 

お問合せ先

森林整備部森林利用課

担当者:花粉発生源対策企画班
代表:03-3502-8111(内線6216)
ダイヤルイン:03-3501-3845