合法伐採木材等に関する情報:その他の情報
ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES))
ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES: Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora))は、野生動植物の特定の種が過度に国際取引に利用されることのないよう、これらの種を保護することを目的とした条約です。絶滅のおそれがあり保護が必要と考えられる野生動植物を附属書I、B.、C.に分類し、附属書に掲載された種について、それぞれの必要性に応じて国際取引の規制を行うこととしています。
附属書I | 附属書B. | 附属書C. | |
掲載基準 | 絶滅のおそれのある種で取引による影響を受けている又は受けるおそれのあるもの | 現在は必ずしも絶滅のおそれはないが、取引を規制しなければ絶滅のおそれのあるもの | 締約国が自国内の保護のため、他の締約国・地域の協力を必要とするもの |
国際取引の 規制内容 |
|
|
|
また、ワシントン条約の下での決議や決定に基づき、常設委員会から特定の締約国に対して取引停止勧告が発出される場合があります。 この場合、条約事務局から通知〔外部リンク〕がなされ、該当する締約国及び対象種については、国際取引を停止するよう勧告されています。
ワシントン条約や附属書掲載種の輸出入手続き等の詳細は、下記よりご覧になれます。
- 経済産業省ホームページ〔外部リンク〕
- 附属書に掲載されている植物種のリスト〔外部リンク〕(リンク先ページの「条約文書」のうち、「ワシントン条約附属書(植物界)」をご覧ください。)
森林認証・CoC認証等
森林認証プログラムには、FM認証とCoC認証があります。FM認証は森林管理(FM:Forest Management)を認証するものであり、CoC認証は、FM認証された森林からの木材・木材製品の製造・加工流通過程(CoC:Chain of Custody)を認証するものです。これらの認証は、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する基本方針において、木材等の合法性の確認方法として、活用することが認められています。
しかしながら、単にFM認証やCoC認証の認証書の写しのみでは、合法性証明書類として不十分であり、具体的には、次のような方法が合法性を証明する方法として考えられます。
- 船積の都度、船積書類に、当該木材がCoC認証材である旨を記載する方法
- 個々の当該木材に、CoC認証材である旨の記載やロゴが明記されたラベルやタグを付ける方法
森林認証プログラムには、次のようなものがあります。
- FSC®森林認証〔外部リンク〕
FSC®(Forest Stewardship Council®(森林管理協議会))は、非営利の国際会員制組織であり、1993年10月にカナダで26カ国130人の代表者によって創設されました。FSC認証の基準や方針はFSC国際本部(ボン/ドイツ)によって策定され、FSCに認定された認証機関がその基準等に基づいて世界各国における審査・認証を行っています。 - PEFC™森林認証プログラム〔外部リンク〕
PEFC™(Programme for the Endorsement of Forest Certification Schemes™)は、非営利のNGO組織(PEFC評議会)が実施する森林認証プログラムです。PEFC評議会は1999年にパリで11カ国の代表者によって設立され、本部をスイスのジュネーブに設置されています。PEFCでは、世界各国がそれぞれの事情を考慮し策定した森林管理基準を、国際基準に適合させる相互承認システムを採用しています。 - SGEC国際森林認証制度〔外部リンク〕
SGEC『緑の循環』認証会議(Sustainable Green Ecosystem Council)は2003年6月3日に発足し、同認証制度を日本の林業・木材産業界、学会、経済界、環境NPO等の参加のもとで創設しました。同認証制度は、我が国に相応しい国内の森林認証制度として開始されましたが、国際森林認証制度と比較検証を行って制度及び規格を抜本的に改正し、2014年7月にPEFCに加盟、2015年6月3日にPEFC国際認証制度との相互承認が認められました。
また、森林認証プログラム以外でも、SGSの合法木材証明システム(VLTP:Validation of Legal Timber Programme)によるCoC認証を取得した輸出事業者が、船積の都度に、船積書類に当該木材が同システムのCoC認証材である旨を明記する方法も、合法性を証明する方法として考えられます。
- SGSの合法木材証明システム(VLTP:Validation of Legal Timber Programme)〔外部リンク〕
SGS(Société Générale de Surveillance SA)は、ジュネーブ/スイスに本社がある検査、検証、試験及び認証サービスを提供する民間企業であり、貿易商品等の数量・品質等の管理、各国もしくは国際的な規格や規制等に対する適合性の認証等を行っています。SGSの認証を受けた製品は、SGSの認証マークを付けることができます。合法木材証明システム(VLTP:Validation of Legal Timber Programme)は、同社の世界森林監視プログラムの1つであり、当該木材の合法性と持続可能性を証明しています。
その他の参考情報
- JICA-JAXA 熱帯林早期警戒システム (JJ-FAST)〔外部リンク〕
熱帯林における森林減少データの閲覧を行うためのウェブ上のシステム(更新頻度: 平均1.5か月に1回、英語)。天候や雲に影響されず観測が可能なだいち2号(ALOS-2) LバンドSAR (Scan SAR) データを用いており、現在のところ、中南米、東南アジア、アフリカ等77カ国を対象とし、5ha以上の変化を捉え検出。 - 国際森林研究機関連合報告書「違法伐採及び関連木材取引-規模、ドライバー、影響及び対策」〔外部リンク〕
国際森林研究機関連合は、2016年12月3日に、メキシコのカンクンで開催された生物多様性条約第13回締結国会議(COP13)において、報告書「違法伐採及び関連木材取引-規模、ドライバー、影響及び対策」を公表しました。 - フェアウッド・パートナーズ〔外部リンク〕
環境NGOの情報提供サイト
報告会等の開催
現在予定されている報告会等はありません。