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林野庁

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株式会社滋賀銀行/金勝生産森林組合 受賞者レポート

森林×ACTチャレンジ2024
J-クレジット部門

優秀賞

王冠 株式会社滋賀銀行/金勝生産森林組合 王冠
マザーレイクを育む“森林づくり”と“スポーツ振興”
   地球環境との共存共栄を目指して

   株式会社滋賀銀行は、経営理念の一つに「地球環境との共存共栄」を掲げており、金融機関として「お金の流れで地球環境を守る」のスローガンの下、森林由来のJ-クレジットの購入・活用を通して地域振興や脱炭素化に貢献することとしています。
   また、金勝生産森林組合は、「先進的かつ持続可能な森林経営」を経営理念とし、滋賀県で初めてのSGEC森林認証取得やJ-クレジット創出に取り組む等、森林の付加価値を高めるためのチャレンジを続けています。
   同行では、脱炭素やSDGsに貢献する金融商品の取引実績に応じて資金を拠出し、地域の脱炭素や生物多様性保全等を支援する寄付スキームを構築しています。同組合が創出した地域の森林由来J-クレジットを購入し、地域のカーボンオフセットに活用することで、琵琶湖の環境・生態系保全につながる森林保全に加え、滋賀県が推進する県内のCO2排出量を2050年までに実質ゼロにする取組や、クレジットの地産地消を通した地域経済の活性化に貢献しています。

   カーボンオフセットが支える “スポーツ振興“

   同行におけるJ-クレジットの活用は、環境保全だけではなく、滋賀県のスポーツ振興にも貢献しています。
   2023年度に開催された市民マラソン大会である「びわ湖マラソン2024」は、琵琶湖版SDGsである「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会へ向けた目標MLGs(Mother Lake Goals)の取組を掲げ、その一環としてカーボンオフセット開催を行いました。ランナーを先導するパトカーや会場と最寄駅を結ぶシャトルバスの運行等によって発生するCO2の一部を同行が同組合から購入したJ-クレジットを寄付することで、オフセット開催に協力しました。
   また、滋賀県大津市をホームタウンとするプロバスケットボールチームである滋賀レイクスは「Bリーグ1SDGsをリードするクラブ」というスローガンを掲げています。同チームの2023-24シーズンホームゲーム全30試合の会場における電気使用によって排出されるCO2の全ても同行が同組合より購入したJ-クレジットを寄付することで、カーボンオフセット開催に協力しました。

びわ湖マラソン2024の様子
びわ湖マラソン2024の様子

スキーム図(滋賀銀行)
クレジットの活用に関するスキーム図

           琵琶湖の環境・生態系を守る “森林づくり”

           同組合では、森林経営の持続性と環境保全へ配慮するといった行動指針の下、J-クレジットの販売収益を琵琶湖の環境や生態系保全にもつながる森林整備に活用しており、主伐後の再造林の着実な実施のほか、間伐等の保育を通して新たなクレジットを創出していく循環を生み出しています。
           また、同組合の森林管理マニュアルには多様な生物の生息場所となる枯損木を面積に応じて一定数保残するといった事項も定めています。同組合の保有林は、三上・田上・信楽県立自然公園内にも位置しており、貴重な森林を維持・管理していくために、生物多様性保全に配慮した施業を行っています。

        クレジットを創出した金勝生産森林組合が整備する森林
        クレジットを創出した
        金勝生産森林組合が整備する森林

           審査員の講評

           日本全体で自然の取組を強化していくためには地域の力が欠かせません。それを後押しする地域金融の役割が重要となる中、同行のような取組が日本各地の地方銀行にも波及することを期待します。

        榎堀   都(一般社団法人CDP Worldwide-Japanアソシエイト・ディレクター)

        お問合せ先

        森林整備部森林利用課

        ダイヤルイン:03-6744-2409